マンション銀座歩行者天国

親子で地形の謎とき

地図を使って現地調査

 4月から国公立学校では毎週土日が休みになります。毎週、遠出をするわけにもいかないでしょうから、手軽に出来て、しかも、面白く親子で楽しめ、継続できるものないかと考えてみました。そこで、2万5千分の1の地図を使って、自分の住んでいるマンションの近くを歩いて調査してはどうかと思いつき、早速やってみました。学校の授業で地図記号、縮尺、武蔵野台地とはこれこれと、一方的に説明を聞かされるのとは違い、親子が一緒になって積極的に疑問を解いていく中で、様々な知識が身につきます。小学生から高校生まで、学年に関係なく楽しめます。

事前調査を入念に
 今回、私がいつも歩いている渋谷駅周辺を調査しました。何事も段取り八分、事前調査をどこまで入念にやるかが勝負です。まず、調査の範囲を一辺2キロメートルの正方形としました。地図上では8センチです。東北角が南青山、南東角が自然教育園(白金)、西北角は東急本店、南西角は東横線中目黒駅。これだと一辺を約30分で歩けます。

地図

 第一の作業は地図に記入されている高さ(東京湾の平均海面から)を示す数字をマルで囲むことです。何個見つけたか、競争すると楽しいです。地図には4通りの高さを示すマークがあります。水準点、三角点、標高点、電子基準点です。最高点は、道玄坂上の35・4メートル(水準点)、最低点は渋谷川、目黒川の10メートルで、その高低差は約25メートルでした。
 第二の作業は、30メートルの高さを示す等高線を赤ペンでたどっていくことです。2万5千分の1の地図では等高線の問題は10メートル。等高線の薄い茶色のラインを見失わないようにたどることは注意深さと慎重さが要求されます。
 第三の作業として、30メートルのラインより高い部分を赤く塗りつぶします。続いて20メートルの等高線をたどってから、30メートルと20メートルとの間を橙色で塗りつぶします。

興味深い地形現れる
 すると興味深い地形が現れます。東側の日赤医療センター、國學院大学、青山学院がある高台(東渋谷丘陵)と、渋谷川を挟んで、その西側に南平台、桜丘町、代官山の高台(西渋谷丘陵)が現れます。西渋谷丘陵の西端は目黒川の低地に降っていきます。山の手線は渋谷駅から恵比寿駅まで、渋谷川沿いの低地(渋谷峡谷)を走り、地下鉄銀座線が宮益坂上でトンネルの入る地点の高さは27・6メートル(水準点)です。
 今回の調査範囲でどこでも目に付くのは渋谷区清掃工場の煙突です。工場の建っている場所の高さは10メートル、渋谷川を挟んだ西側の崖の上に代官山マンションが建っていて、その高さは等高線から20メートルと分かります。かつての同潤会アパートは同じ西渋谷丘陵の更に10メートル高い地点に建っています。
 こうした複雑な地形はどうして形成されたのでしょうか。こうした疑問を解決するためには、約10万年前にさかのぼる地学の歴史、地層の学習がさらに必要です。

文責・友澤 淳二(吉祥寺永谷シティプラザ管理組合)