マンション銀座歩行者天国

Mrs.タエコのマンションライフ


主人との花摘みを思い出します
家族を失った悲しみは深いですが
息子たちは逞しく成長しました

 満開の桜が美しい季節になりました。我がマンションのあるこの辺りは、温暖な気候で、1時間も車を走らせると菜の花、ひなげし、ストックなどの花々が咲いている街道へ行く事が出来ます。主人とは、春の気配を感じると度々出掛け、両手に抱えきれないほど摘んで来ては、リビングを花畑のようにして楽しみました。ひなげしの愛らしい姿が好きでした。  さて、主人が亡くなってから2年が経とうとしています。愛する家族を失った悲しみ、寂しさは、月日が経つほどに深くなるものだなと実感しています。日々の生活の中で、こんな時、彼だったらどうするのかな、何て言うんだろうなと考える事が多くなりました。
 きっと、頑張って生きなければと必死だった時期が過ぎ、長男は社会人、次男は大学生、私自身も復職した仕事にも慣れたからかなと思います。気持ちに余裕が出て来たのかなとも感じます。
 ふとした時、ああ居ないんだなと気付きます。これは、私だけではないと思います。大切な人を亡くした人だったら通る道なのでしょうね。受け入れなければいけません。
 我がマンションは、築27年余りが経ちます。そのためか、リフォーム業者が工事を勧めに何社も訪れます。今は、次男が大学生で教育費が必要なので卒業するまでは、風呂場も台所もトイレも水回りの設備の老朽化が心配ですが、工事は難しいのです。
 そこで、同居している次男が、業者の対応をしてくれるようになりました。昼間留守なので夜遅くに訪問があったり、電話がかかって来たりするので、家事に忙しい私の代わりに出ていたのですが、近頃、大人びて来た次男は主人のように上手に断ってくれるようになりました。同様に、新聞の勧誘も断ってくれます。頼りになります。
 そんな日の夜、主人の夢を見ました。話しをした主人は初めてでした。「逞しくなったなぁ、安心したよ」と次男の事を言いました。

(集合住宅管理新聞「アメニティ」2015年4月号掲載)
【つづく】