保険の話

4.地震保険は生活再建が目的

 今回は3月の震災以来、関心の高まる地震保険について取り上げます。  さて、先の震災で支払われた地震保険の金額をご存知でしょうか?約1兆1千億円です。「そんなに払って保険会社は大丈夫?」と思うでしょうが、地震保険は保険会社と政府が共同で運営しており、保険会社の支払限度を超えた時は、政府が支払いをします。1回の地震あたり5兆5千億円までが総支払限度額です。  補償対象は人の住む建物と家財で、地震・噴火・津波が原因の火災や家が流された場合などに補償され、火災保険とセットで契約します。  金額は火災保険金の30〜50%で、建物は5千万円、家財は1千万円(いずれも時価)まで。これでは建て直しには不十分かもしれません。それは、地震保険が建物の再建ではなく、生活再建を目的にしているからです。  大地震はいつ起こるか分からず、広い地域に被害が及ぶため、被害も相当なものです。これは、被害を予測し、被害に見合った保険料を集めるという保険の考え方になじまないため、火災保険では地震が原因の時は保険金を払わないのです。しかし、これでは被災者はどうやって生活すればいいのでしょうか。  そこで地震保険です。地震保険は少しでも早く保険金を届けられるよう、通常の火災保険よりも支払いの基準を簡略化しています。そして、建物は再建できないかもしれませんが、受け取った保険金で少しでも早い生活再建に役立ててもらおうというのです。  次回は前回の続きで家財保険について説明し、空き巣にあったおばさんは救えるのか考えます。(AFP・TS)

(2011年9月号掲載)