保険の話

9.幅広い補償の人身傷害保険

 今回から2回に渡って、自動車保険の搭乗者傷害保険と人身傷害補償保険の違いを説明します。
 この2つの保険、車を運転していた人と同乗者が事故で死傷した際に補償してくれるという点は同じですが、細かく見ると結構違います。
 まずは、補償される事故の範囲。
 搭乗者傷害は、契約車両で起きてしまった事故だけを補償しますが、人身傷害は車に関する事故なら広く補償されます。
 契約車両での事故はもちろん、友人の車でドライブ中に自動車事故にあった時や、道を歩いている時に自動車事故に巻き込まれた場合も補償の対象です。ただし、保険会社により補償する事故の範囲に差があるので、確認が必要です。
 次に補償される「人」。搭乗者傷害は、事故の時に契約車両に乗っていた人全員ですが、人身傷害はその他に、記名被保険者とその家族(進学のため別居中の未婚の子も対象)も含まれます。そのため、家族が外出中に車の事故に巻き込まれた場合にも補償されます。
 このように補償してくれる事故の範囲も人も搭乗者傷害と比べて幅広い人身傷害ですが、どんな場合でも補償してくれるわけではありません。例えば、酒酔い運転や、いわゆる「箱乗り」をして運転し、事故になったなどの重大な過失が被保険者にある場合は免責になります(これは搭乗者傷害も同様です)。
 次回は「保険金の支払い」から違いを見ていきます(AFP・TS)

(2012年4月号掲載)