マンション銀座歩行者天国

13.指揮棒

大きく見せて疲労度軽減♪

 指揮者のほとんどは指揮棒を持って指揮をしますが、これは、必要なアクションをすることで明瞭に指揮者の意思や情念を演奏者に伝えられるからにほかなりません。 仮に指揮棒を使わないで大きなアクションをすると、腕をかなり大きく振り回すことになり、激しい運動を行いながら指揮をすることになります。アクションが必要な音楽の場合、そして、30分間以上の長い音楽ですと疲労困ぱいし、一曲終わる頃には、クタクタになってしまいます。
 手首を5センチ程度動かすだけで、指揮棒の先は30センチも動きますから、指揮棒によって、その分だけ腕を長く見せることができ、その分アクションは小さくてすみ、疲労度が軽減されるのです。

飛び出す指揮♪

 激しい曲を演奏中に、指揮者の手から指揮棒が飛び出したことがあります。そこで、譜面台にもう一本の指揮棒を用意しておく指揮者もいます。
 練習中に指揮台に指揮棒を打ち付けているうちに、折れてしまうことも多々あるようです。
 指揮棒は大抵が木製で、適度にしなることも大切です。また、握りの部分にはそれぞれの指揮者のこだわりがあるようで、その部分を加工して握りやすくするなどの工夫をしているようです。
 指揮者のパフォーマンスも音楽のうち、演奏会は見ても楽しいのです。(服部 伸一 エッセイスト・写真家)


集合住宅管理新聞アメニティ341号 (2011年2月号掲載)