マンション銀座歩行者天国

15.フルトヴェングラー

ナチスとの関わり♪

 ナチスが政権を握り、様々な支配が音楽界にも及ぶようになり、フルトヴェングラーは、ナチスから目を付けられますが彼は、「政治と音楽は無関係」と主張しつつ「音楽家にとっては自由な国も奴隷化された国もないと私は考えます。ワーグナーやベートーヴェンが演奏される場所では、人間は自由なのです。私が偉大な音楽を演奏し、たまたまそこがヒトラーの支配下にあったとしたら、それだけで私はヒトラーの代弁者となるのでしょうか。偉大な音楽は、むしろナチスの無思慮と非情さに対立するものですから、私はヒトラーの敵になるのではないでしょうか」と言ってドイツに終生止まったのです。戦後、これがナチスへの協力容疑となり約2年間演奏活動を禁止されました。

どっしりとした音楽性♪

 1947年に楽壇にカムバックした後は、全ヨーロッパを舞台に大活躍し大いなる名声を博しました。今年は20世紀を代表する名指揮者、ウィルヘルム・フルトヴェングラーの生誕125周年です。彼は1886年ベルリンに生まれ、36歳の時にベルリン・フィル第3代常任指揮者になります。
 つい最近出た彼の21枚組のCD集の中の、ブラームスのヴァイオリン協奏曲ニ長調を聴いています。ヴァイオリンはメニューヒン。60年も前の録音です。録音技術は劣るものの、音楽そのものの完成度は非常に高く、合奏からメニューヒンのヴァイオリンが抜け出てくるところなど鳥肌が立つほどの演奏で、劇的で、物語を感じます。(服部 伸一 エッセイスト・写真家)


集合住宅管理新聞アメニティ343号 (2011年4月号掲載)