オリーヴオイルを旅する

3.平和の象徴から紡がれる/オリーブオイル

 「信仰心と信義のひとノアとその家族、そして地上のあらゆる動物の一対を箱舟に乗せたあと、堕落した人類を滅ぼす目的で、神は大洪水を起こした。その結果、地上のすべての動物が息絶えた」。これは旧約聖書の創世記に記されたご存じノアの方舟°話の意訳ですが、大洪水を逃れたノアは、陸地を探すため、一羽のハトを放ちます。夕方、無事に戻ったハトは、オリーヴの小枝をくわえていました。ノアは洪水が治まり、安全な地上が戻ったことを知ります。人類や動物の発祥起源となるこの寓話によって、オリーヴはハトとともに「平和」のシンボルとされるようになったと言われます。つまり、オリーヴオイルが、平和な食卓を象徴する食材と言える所以です。それでは、さっそくそのオリーヴオイルの世界に旅立ちましょう。




「エキストラ・バージン」って、なあに?

 オリーヴオイルを選んだり楽しんだりするとき、欠かせないキーワードが「エキストラ・バージン」。オリーヴオイルには、厳密な国際基準があって、それによっていわば品質の格付けがされています。その格付けの中のいわば最高位に立つのが「エキストラバージン」です。日本語にすれば混じりけのない一番搾りの≠ニいうほどの意味のエキストラ・バージン。オリーヴオイルの生命とも言える、口にした時の新鮮なフルーツを思わせる感覚的な特性が際立ち、生食にこそその威力をもっとも発揮するカテゴリーと言えます。あなたがオリーヴオイルの虜になるとしたら、それはより良いエキストラ・バージンとの出会いからと言えるでしょう。 (M)

(2014年6月号掲載)