オリーヴオイルを旅する

6.ご存知ですか ファイトケミカル

 ちょうどいまごろ、地中海地方では夏の太陽をいっぱいに浴びて、オリーヴがすくすくと実を膨らませて、秋からの収穫を待っている頃です。そして太陽とともに適度な恵みの雨が加わることによって、油分が蓄積され豊かな味わいのオリーヴオイルが生まれます。
 さて、前号に引き続きエキストラバージン・オリーヴオイルが注目されるワケをひも解きます。皆さんは「ファイトケミカル」という言葉をお聞きになったことがありますか?




 直訳すれば、ファイト=植物と、ケミカル=化学成分を組み合わせた物質の呼び名となります。ファイトケミカルには、大きく分けると、前号に触れた抗酸化作用を持つもの、免疫力を高める作用があるもの、そして抗ガン作用を持つものがあると言われています。
 しかし、これらの優れた性質をもつファイトケミカルは、残念ながら人間の体内では生成できず、植物によってのみ生成されることがわかっています。オリーヴの果実に含まれるオレウロペインのように強い抗酸化作用で知られるポリフェノール類、免疫力を高めると言われるキャベツやニンニク、ネギなどに含まれるイオン化合物質、抗ガン作用が注目されるイオウ化合物やポリフェノール、リコピンなどのカロテノイド、キノコ類や大麦などに含まれるβ―グルカンなどの糖質由来物質、ファイトケミカルには大きな期待が寄せられています。つまり、老化の抑制や、免疫力の強化など、健全な体を維持していく上で、幅広い植物摂取がいかに大切かがわかります。とりわけ、オレイン酸、葉緑素、ポリフェノール、ビタミンEの4つの抗酸化物質を持つエキストラバージン・オリーヴオイルは、毎日、さまざまなかたちで摂ることができる食材として、わが国での注目度も、ますます高まっています。次号へ続く。(M)

(2014年9月号掲載)