オリーヴオイルを旅する

8.今年は「不作」の年?

 「2013・14年期316万4千トン、2014・15年期見込256256万トン」
 これ、何の数字かわかりますか? これは国際オリーヴオイル協会(IОC)が、つい先ごろ発表した世界全体におけるオリーヴの生産量です。この数字でみますと、今年から来年始めにかけて収穫が見込まれるオリーヴは、前の期より60万トン、19%も下回っています。この要因は天候など年ごとの変動要因もありますが、もっとも基本的な原因は一年おきに量的な豊作と不作を繰り返す≠ニいうオリーヴの植物特性にあります。もっとも顕著な結果として、世界一のオリーヴ生産国、スペインの生産量推移を見ると一目瞭然です。2012・13年期の生産量は61万8200トン、しかし13・14年期にはその3倍に近い177万7300トン、そして14・15年期の見込みとなると87万5000トンと前期を51%も下回ると予測されています。基本的には、オリーヴを100%原材料とするオリーヴオイルの生産と消費の関係は、1年ごとに完結するわけではありませんが、この植物特性が消費価格の変動にも少なからず影響を及ぼす要因と推測されます。




 さて、話は変わりますが、私事ながら、筆者はこの秋、イタリアの中北部を訪ねてめぐります。これまでオリーヴオイルを取りまく環境面からオリーヴオイルの旅を綴ってきましたが、折しも、この秋から初冬にかけてはオリーヴの収穫時期、可能な限り新鮮な話題をお届けできるよう、目を皿のようにして見聞してきたいと思っています。また、イタリア・ピエモンテ州トリノでは、2年に一度の世界的なスローフードの食の祭典、サローネ・デル・グストが開催されます。その模様なども、折にふれご報告したいと思います。ご期待いただければ幸いです。(M)

(2014年11月号掲載)