オリーヴオイルを旅する

17.オリーブオイルのマリアージュ(4)

〜デビルフィッシュは今が旬〜

 イタリアをはじめ地中海に面した国々を巡っていると素朴ながらも、どこか懐かしい料理に出会うことがあります。
 今回は旅の途中、乗り換えの列車を待つイタリア・ジェノバで、筆者が出会ったかんたんレシピのおいしい一皿をご紹介します。
 四周を海に囲まれた日本同様、地中海は海の幸の宝庫です。マグロなどがこの地域から日本へ運ばれてくることはよく知られています。こうした自然環境から、この地域では古来より魚介を中心とした食文化が育まれてきました。日本の旅行者がこの地域にことのほか愛着を感じるのもそのせいかもしれません。
 さて、見方によっては、そのおどろおどろしい容姿から、かつてはアメリカなど欧米諸国では悪魔の魚=iデビルフィッシュ)とも言われ、食卓にのることが敬遠されてきた魚介があります。そうタコです。
 かたや、タコ好きの国日本で最も多く食べられているのが真ダコです。タコは以前に触れましたが体のサビつきを抑える抗酸化作用をもつ優秀な食材。その上オリーヴオイルとの相性は抜群です。加えて真ダコは今が旬。さっそく調理に取りかかりましょう。(分量はレシピをご参考に)





〜タコとポテトのアンティパスト〜

 まずは材料の下ごしらえ。ジャガイモはメークインやインカのめざめなど身崩れしにくい粘質のものを選び下ゆでし、皮をむいておきます。タコはここでは市販のボイルものを使います。それぞれを一口大に切り、塩、みじんにしたパセリを混ぜ合わせます。これをオリーヴオイルを入れたフライパンで手早く強火で加熱し、全体に火が通ったらお皿に盛りつけます。作業はこれだけ。しっとりしたジャガイモと柔らかなタコの食感にオリーヴオイルが味の仕上げをします。もしお家にバジルペーストなどの備え置きがあれば、最後にこれを和えても美味な一皿。冷えた白ワインに合わせれば恰好の前菜となります。(M)

(2015年8月号掲載)