オリーヴオイルを旅する

19.「健康のため」「味や香りが好き」

◆オリーヴオイルは食生活に浸透

 小欄でも資料をたびたび活用させていただいてるIОC(国際オリーヴ機構)が、日本のオリーヴオイル市場への貢献を目的に「Believe in Olive Oil(オリーヴのちから)」と題する啓発キャンペーンを立ち上げました。これに先立って行われた「オリーヴオイルに関する調査」によると、オリーヴオイルそのものの認知度は97.2%、そのうち「よく食べる」「時々食べる」を合わせた摂食頻度も77.8%と日本人の多くがオリーヴオイルを食生活に取り入れていることがわかりました。一方、「使い方がわからない」「価格が高すぎる」「選び方がわからない」など、日頃オリーヴオイルに親しむ機会がない人に、価格以外ではオリーヴオイルに関する情報不足に不満がある現状も報告されています。多くの人が感じる価格の高さについては、真正な品質管理にかかるトレーサビリティ〔注・traceability〕等の維持管理コストや、円安による輸入コストの上どまりが大きく影響していると考えられます。





◆オリーヴオイルに正しい知識を!

 今回の調査で、日頃からオリーヴオイルを使っている方たちの64%にあたる人が摂食理由のトップに挙げたのが「健康のため」。からだに良い抗酸化食品の優等生と言われるオリーヴオイルのメリットについては、このシリーズでも触れてきました。しかし、今回の調査から見えてきたのは、オリーヴオイルについての正確な情報が、消費者にはまだまだ伝わっていないということです。たとえばピュアオリーヴオイル=Aこれは精製オリーヴオイルにエキストラバージン・オリーヴオイルを加えたものを指しますが、ピュア=純正≠ニいった誤った理解を誘うことにつながっています。品質面からすると、このシリーズでテーマにしている最高品質のエキストラバージン・オリーヴオイルとは全く異なったものなのです。つまり、売る側は勿論、消費者にも正しい情報を見極めることが求められているのです。(M)



 注〔トレーサビリティ=追跡可能性の意〕食品の安全を確保するために、栽培や飼育から加工・製造・流通などの過程を明確にすること。また、その仕組み。<出典「大辞林」三省堂>

(2015年10月号掲載)