オリーヴオイルを旅する

33.オリーヴオイルは高嶺の花か?〜不作で気になる価格のゆくえ〜

 〈オリーヴオイル愛好家にとっては、嬉しくないニュースが届いた。2016/17収穫年のオリーヴの収穫が大きく落ち込む見込みだというのだ。産地はもちろん、消費者にとっても、これは一大関心事だ。結果、価格に結びついてくるからだ。〉


◆日本の輸入元、EU圏で大幅減産◆

 以前にも触れたように、オリーヴは良作、不作を繰り返します。そのサイクルからすれば、16/17収穫年は不作にあたる年。因みに前収穫年のオリーヴオイル生産量は世界全体で約316万トン。対して当期は約272万トン、前期に比べて29%減が見込まれると、国際オリーブオイル協会(IОC)は発表しています。とりわけ減産幅の大きいのが、わが国のオリーヴオイル輸入量ナンバーワンのイタリアの生産量が24.3万トンで、なんと前期に比べて約半減と落ち込みが著しい。良作・不作のサイクルもさることながら、多雨と病害虫被害が大きく影響したようです。価格の動向が気になります。


◆高騰必至か、消費者価格◆
 健康志向やアンチエイジングへの期待などもあって、オリーヴオイルは、いまや日本の食卓を彩る基本食材のひとつと数えられる食材となりつつあります。そこで心配されるのがこうした不作による価格への影響です。しかし、影響がないと言えば嘘になりますが、この落ち込みがそのまま消費者価格に跳ね返る訳ではありません。通常、オリーヴオイルは搾油後、鮮度を保った出荷に備えるためにステンレス製のサイロに貯蔵されます。つまり、ここでの貯蔵量が多ければ、不作をカバーして需要に応えることができるという訳です。多少の値上がりは覚悟しなければならないでしょうが、より小幅に収まることを期待いたしましょう。 (M)



イタリア・プーリア州のオリーヴ畑



(2017年1月号掲載)