オリーヴオイルを旅する

39.『万能の天才調味料・EXV』(その1)〜選り好みなし、多様なレシピを下支え〜

 つい先ごろ、乾燥ポルチーニをいただく機会がありました。日本の高級食材マツタケにも例えられ、ヨーロッパ、とりわけイタリアでは欠かせない食材です。いっときの旬に味わう生ポルチーニは、わが国ではなかなか手に入りませんが、どうしてどうして、むしろ乾燥のほうに、香り、味わいともに際立つ特徴があります。
 わがエキストラバージン・オリーヴオイル(EXV)との相性もこれまた抜群。そのぷっくりとした愛らしい姿かたちから、子豚(イタリア語でポルチーノ)に例えられ名づけられたポルチーニ、和名ではヤマドリ茸、フランスなどではセップ茸と呼ばれ珍重されています。


◆乾燥ならではの濃密な味わい◆

 日本で買うと、ごく普通の乾燥ポルチーニが20グラムで1000円前後、極上クラスになると倍くらいの価格は、決して安い食材ではありません。しかし、香り、味わい、食感のすべてを実感するなら、やっぱり形の整った極上クラスがおすすめです。さて、そこでポルチーニを使った簡単レシピをご紹介。


◆相性抜群クリームソース+EXV◆
 まず、乾燥ポルチーニを水に戻します。ぬるま湯を使えば約10分程度で戻ります。ペーパータオルなどで水分を切り、そのうち少量をみじん切りにしておきます。このとき戻し汁は絶対に捨てない。濾してあとから使います。次に低脂肪、低塩のフレッシュチーズ、カッテージチーズにみじんのポルチーニを混ぜ合わせます。それを家にある餃子や焼売の皮を使ってラビオリ風にくるみ、数分茹で上げ、水分を切っておきます。市販のカッテージチーズには適度な塩分があるので、下味は不要。次にフライパンなどでのソース作り。バターを溶かし少量の小麦粉を加えじっくり混ぜ合わせます。そこにポルチーニとポルチーニのの戻し汁、コンソメ顆粒などを加えて味を調えます。ソースに適度な粘りが出てきたら出来上がり。さらに先のラビオリもどきを盛り付け、それを包むようにこのソースを被せます。そこにイタリアンパセリなどで彩りを添え、とりに控えたエキストラバージン・オリーヴオイルを適量かけて完成です。冷えた白ワインなどに合せ召し上がれば、至福の一品となるでしょう。〈M〉



ラビオリ風カッテージチーズのボルチーニソースがけ


(2017年7月号掲載)