オリーヴオイルを旅する

44.〜冬のローマの風物詩“プンタレッレ”〜

◆冬告げ野菜・プンタレッレ◆

 イタリア・ローマ。晩秋の気配が濃くなる頃、そこかしこのレストランやトラットリアでは、プンタレッレのメニューが登場します。『プンタレッレ』その姿は、まるで茎を太くした水菜のよう。食べ方は、まず葉を取り除き、茎の部分をタテにそぐように裂き、水に晒します。水に晒すのは、苦みを和らげ、心地よい食感を得るため。傍らで、これに和えるソースを準備します。決め手はアンチョビとエキストラバージン・オリーヴオイル。水切りをしたプンタレッレに、適度な大きさに切ったアンチョビと、みじん切りにしたにんにくを載せ、適量のワインビネガーとフレッシュなオリーヴオイルをかけて和えます。たったこれだけ、アンチョビの塩味とビネガーの酸味、ニンニクと合いまったオリーヴオイルの香しさ、そして、なんといってもそのシャキッとした食感の心地よささ。冬のローマの定番前菜、プンタレッレ・サラダの出来上がりです。


◆プンタレッレはローマの味◆

 プンタレッレは西洋野菜チコリの仲間です。かつて日本では種でしか手に入りませんでしたが、近頃では、西洋野菜の栽培農家も年々増えて、比較的容易に手に入れることができるようになりました。ネットで検索しますと愛好家の手によって、プンタレッレを使った様々なレシピを見ることもできます。プンタレッレの身上は、何と言ってもシャキシャキの食感にあります。だから、サラダなど生で食べるのが一番です。しかも、オリーヴオイルとの相性が抜群!かく言う筆者も、つい先だって、本場ローマのこじんまりしたレストランで旬のプンタレッレをいただいてきました。ワイン片手に、この前菜に舌鼓をうちながら、次の一皿を待つ気持ちはまた格別です。
 次号も、さきごろの旅で出会った、オリーヴオイルとイタリアの地方料理のエピソードをお届けする予定です。 <M>


プンタレッレのアンチョビソース和えサラダ
 プンタレッレのアンチョビソース和えサラダ


(2017年12月号掲載)