オリーヴオイルを旅する

56.“レジスタントスターチ”って、なんだろう?

 またひとつ、オリーブオイルの有用性が解明されつつあるようです。ニュースやプレスリリースを配信するPR ТIМSが先ごろ報じたところによれば、化粧品やサプリメントで知られるDHCと東京海洋大学の松田寛子特任助教との共同研究で“オリーブオイルには野菜や穀物などに含まれるレジスタントスターチを効率的に増加させる効果がある”ことを解明したと発表しました。さて、このレジスタントスターチとは、一体何なのでしょうか?


◆オリーヴオイルの有益性を比較する◆

 かつて、このシリーズでも取り上げましたが、エキストラバージン・オリーヴオイルには、ポリフェノールなど類まれな抗酸化力で、老化の抑制や免疫力を高めることが知られています。しかしながら、他の食用油に比べての有益性については、いまだ検証が充分ではなかったと言えます。この研究は他と比較してオリーヴオイルの有益性を検証する目的で行われたとしています。


◆吸収されにくいデンプンが持つ威力◆

 レジスタントスターチは、ライ麦や小麦、豆、とうもろこしなどの穀類、そしてカボチャやじゃがいもに多く含まれ、他のデンプンに比べて消化されにくい(難消化性)のデンプンと言われます。さらにこのレジスタントスターチは、食材を冷やすことで増加し、その有用性が高まることが近年の研究でわかってきました。たとえばオリーヴオイルを使って調理したパスタや豆類をいちど冷蔵することで、レジスタントスターチの増加が期待できるという訳です。


◆増加することのメリットとは◆

 吸収されにくいデンプンの増加によって、消化酵素をデンプンまで届きにくくし、そのことで腸内の環境が改善され、血糖値の上昇を抑制したり、脂質の吸収を抑える役割を果たすことになります。最近では、レジスタントスターチを多く含むデンプンが食品素材として開発され、麺類やパンなどに配合し、より手軽に摂取できる試みが進んでいるとのことです。 <M>


(2018年12月号掲載)