工事事例

第2回目の外壁等大規模修繕工事

埼玉・元加治住宅管理組合 小林 栄次郎

◆建物概要

「元加治住宅」は、西武池袋駅から急行で約40分、徒歩数分、南側に入間川が流れる場所に立地した、旧・住都公団が分譲した住宅です。経年32年、5階建・階段室型・PC造・7棟・150戸で、南面に配置され、太陽の光と緑あふれる住宅です。

     元加治住宅


◆管理組合の取り組み

臨時総会で「外壁等大規模修繕工事実行委員会の設置と委員会業務」の承認を受け、委員長・副委員長2名・各棟からの委員16名で発足しました。
実行委員会の位置づけは、(1)外壁等大規模修繕工事における全てを対象(2)任期は発注承認総会から工事竣工完了迄(3)工事期間は工事に関わる事務処理及び竣工式迄の全てを完了した時点とする。
実行委員会の運営方法は、(1)委員長を総合窓口とする(2)実行委員会での決定権限は発注承認総会にて了承された項目とする(3)即断を要する場合は、委員長権限で行い各委員には事後報告とする(4)即断を要しない場合は、委員会にはかり決定する。委員会は必要に応じて開催する(5)委員会での決定事項は、管理組合理事会において事後承認をもらう(6)総会にて了承されたもの以外は、管理組合理事会で検討し承認する。
コンサルタントの選定は、日住協や日本建築家協会、マンションリフォーム技術協会等からの紹介等により、実績、修繕工事の取り組み、担当者の評価・評判、費用を検討し、近隣団地での実績や評価を加味して、(有)八生設計事務所に依頼しました。

◆業者選定と工事経過

平成20年度通常総会で承認された八生設計事務所に工事仕様書作成を依頼し、工事参加業者へ見積依頼を行いました。
第1次見積として、平成20年10月29日までに応募のあった参加6社の見積案を、八生設計事務所の見積(案)と比較して高額な2社を除外。第2次見積として4社とのヒアリングを11月8日に実施し、各社の紹介・工事計画・安全・品質・工程・居住者対応・最終見積金額の提示を受け、設計仕様書の内容に合致しなかった1社を除外した3社から、設計事務所の意見と参加理事・委員の賛成多数で「三和建装(株)」を選定し、平成21年1月18日の臨時総会で、承認され発注しました。三和建装による居住者への外壁等大規模修繕工事説明会を実施し、平成21年1月19日より工事着手。
工事着手後は、総合定例打合せ会議を10回(三和建装と八生設計事務所と修繕実行委員会との定例会)、工事連絡会議を25回(三和建装と修繕実行委員会で毎週工事での経過・問題などを確認)、竣工検査(完成検査)及び会議を1回(6月28日)を行い、工事の完了確認を実施しました。

◆工事の特長等

外壁塗装は、旧塗膜が高弾性塗材で塗られている見付部等は同材で再塗装、塗膜付着力強度試験で付着力が不足している階段室天井等は、超音波振動塗膜剥離装置で旧塗膜を全面除去し、複層塗材塗を行いました。色彩計画は、八生設計事務所が3案を提示し、居住者のアンケート結果により、建物周囲の緑の多い環境と調和する茶系を外壁に採用し、アクセントとしてバルコニースチール手摺を白系としました。鉄部塗装は、バルコニースチール手摺・玄関扉・メーターボックス扉の旧塗膜の剥離が多い箇所は、塗膜を剥離し再塗装しました。
外壁等既存目地シーリング材は、階段室内の一部を除き、新規のシーリング材に取り替えました。南側バルコニー床面は、当初排水溝及び床面のプレキャスト版ジョイント部のみウレタン塗膜防水の計画でしたが、工事中再検討を行い、防滑性塩ビシート貼りに変更しました。階段室・床面は防滑性塩ビシート貼り、階段部は既設ノンスリップ金物を撤去し、階段用防滑性塩ビシート貼りを行いました。

◆今後の課題

住みよい環境作りを進め快適に暮らしていくためには、修繕は大事なものです。また、外壁等大規模修繕工事は建物の長期保存の為にも重要です。設計監理をお願いした八生設計事務所、修繕計画小委員会、管理組合で何年も継続して検討した必要改修箇所と建物の外壁を長持ちさせるための追加工事部分を工事対象として実施しました。
次回に向け、第3回の外壁等大規模修繕工事を見据えた修繕計画を修正・作成し、建物を適切に管理し、快適な住環境を維持していきたいと思っています。


設計・管理/八生設計事務所、施工/三和塗装


<アメニティ新聞324号 2009年9月掲載記事>