工事事例

民間分譲団地の3回目の大規模修繕工事

 

団地内の企業社宅棟との合同による統一工事を実現
花見川ライオンズプラザ(千葉市)

1、団地概要

「花見川ライオンズプラザ」は千葉県千葉市にある昭和48年入居・規模PC造5階建13棟360戸の民間分譲団地である。近隣の環境は、旧公団の超大型団地「花見川団地」があり、周囲には民間マンションが林立し、戸建住宅団地が続く閑静な住宅地である。また、人口密度が高い地域で、幼稚園・小中学校・大規模病院をはじめ医療施設も多く、大型店舗・家電量販店・外食店舗等も多くあり、日常の生活環境としては恵まれている場所にある。

              


2、はじめての合同大規模修繕工事


13棟の当団地の内、5棟150戸は民間大手企業所有の社宅棟である。 全棟同一管理組合組織であるが、全体共用部以外の修繕費積立は組合管理の一般棟(以下、一般棟)のみであった為、既に2回の大規模修繕工事が実施されているが、一般棟と社宅棟が別々の時期・仕様であり、外壁基本色彩のみ統一して実施されてきた。その為、外壁・鉄部等の色彩以外の塗装仕様、屋上・バルコニーの防水仕様、バルコニー手摺アルミ化の形状・取付仕様、集合郵便受・物干金物等の改修仕様に於いて、個別に策定されていた。
この度は、企業社宅の規模縮小等の事情にもより、管理組合と企業社宅管理部門との協議により、今後は社宅棟も修繕費積立に関して組合と統一することにし、今回の大規模修繕工事から初めて合同工事として統一した仕様で実施することとなった。

3、大規模修繕工事の実施


管理組合では“修繕委員会”において企業社宅管理部門と合同で、初の統一した大規模修繕工事の実施に向けて協議を重ねた上で、今回工事から“調査・設計・監理業務”を外部委託する事として、初めて設計事務所に業務委託すると共に同一施工会社による統一工事を計画した。
修繕委員会では、設計事務所による屋上・外壁・バルコニー・附属金物等の現状調査と改修仕様案に基づいて統一改修仕様を策定し、同一施工会社による統一工事を実施した。

                

                     階段入口は石調化粧仕上げ

4、施設改善

修繕委員会では、入居36年目を迎えた今回の工事における施設改善について検討し、左記項目について実施した。
(1)玄関扉のグレードアップした更新(2)社宅棟に合せた一般棟の物干金物のアルミ製伸縮型への更新(3)社宅棟に合せた一般棟の集合郵便受の大型化更新(4)全棟雨樋と露出汚水管の更新及び取付金物のステンレス化(5)階段入口腰壁・ポーチ床の石調化粧(6)階段共用灯の更新と入口灯のグレードアップ(7)一般棟に合せた社宅棟のバルコニーアルミ手摺の補強柱設置による補強改善(8)ケーブルTV化より不要となっていた屋上UV混合アンテナの撤去。

              

                  グレードアップした玄関扉

5、工事を完了して

当団地は、公園を除いて敷地内の高木は以前に除去されて中低木中心の植栽となっている。また、 棟前庭も広く確保されて芝生の手入れも行き届いており、整然と整備された駐輪施設・ゴミ置場・ 棟庭周囲の小奇麗なフェンスにより、団地内が整然として明るい雰囲気となっている。  今回工事における建物色彩に関しては、県内の改修した複数団地を修繕委員会・設計事務所・施工会社が合同で見学させて頂いて検討し、色彩計画案を複数展示して居住者による投票で決定した。以前はグリーン系の濃淡色ツートンカラーであったが、今回は渋い濃い目の茶系色一色とし、落ち着いた高級感のある建物に仕上がっている。  平成21年8月に着工した「第3回目の大規模修繕工事」も、管理組合・設計事務所・施工会社の協力により無事故で高品質の出来栄えをもって、平成22年2月6日に引渡しとなる予定。 (一級建築士事務所 秋設計 秋葉 義廣) 

 
施工会社 ヤマギシリフォーム工業株式会社
発注者  花見川ライオンズプラザ管理組合
設計監理 一級建築士事務所 秋設計
協力会社 塗料=日本ペイント販売株式会社
防水材=田島ルーフィング株式会社
シーリング材=小西株式会社
玄関扉=新日軽株式会社
アルミ手摺=ナカテクノメタル株式会社

<アメニティ新聞329号 2010年2月掲載記事>