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建物診断と修繕設計・工事監理のコンサルタントを分けるのは一般的か (2006年12月号掲載)

Q.

大規模修繕工事の修繕委員を担当しています。第1回目の大規模修繕工事のための建物診断までは、コンサルタントに依頼し完了しています。このコンサルタントとは建物診断のみの契約をしていました。理事会から、修繕設計・工事監理のコンサルトは、複数から見積書を入手し検討するようにと依頼されています。建物診断と修繕設計・工事監理のコンサルタントを分けることは、一般的な方法でしょうか?



A.

建物診断と修繕設計・工事監理のコンサルタントを分ける場合としては、次の事項が考えられます。

  1. 建物劣化診断を、施工会社や材料メーカー、建物劣化診断専門会社に依頼し、修繕設計・工事監理を業務として行っていない場合。
  2. 今までの修繕工事で、常に複数の会社から見積を入手し、最も費用の安い会社に発注しているため、コンサルタントの採用でもこのようなことが求められるため。
  3. 建物診断を依頼したコンサルタントが信頼できないため。

(1)の場合は、修繕設計・工事監理を行うコンサルタントを選定することが必要となります。建物診断報告書を基に、必要に応じて、追加して必要と考えられる調査を行う場合があります。

(2)の場合、コンサルタント業務を依頼する場合、費用の安いという理由で選択することは避けるべきです。コンサルタント担当者の実績や経験、担当した管理組合等の評価を十分に手間をかけて検討することが必要です。この手間を惜しむと、管理組合のパートナーとなる適切なコンサルタントが選定できません。このケースの場合は、理事会や区分所有者に、コンサルタントの採用は費用面のみで決定すべきでないことの理解を求めることが必要です。建物診断を担当したコンサルタントから、修繕設計・工事監理の業務内容・費用の提示を受けて協議し、コンサルタント費用を決めることが望ましいでしょう。

(3)の場合、新たにコンサルタントの選定が必要です。選定方法については、(2)の場合と同様です。

回答者:NPO日住協協力技術者 一級建築士 近藤武志
(2006年12月号掲載)