Q&Aから -- 建物相談会のQ&A

大規模修繕工事のコンサルタント会社から契約後、辞退された (2006年10月号掲載)

Q.

大規模修繕工事の修繕設計・工事監理や長期修繕計画作成をコンサルタントに依頼することになり、ホームページ等で探したコンサルタント数社から見積を入手し、比較・検討して、コンサルタント費用が安く業務経験があるというマンションに近い設計事務所に依頼しました。

その後コンサルタント契約を行いましたが、業務の着手が遅れているので催促すると、建築設計事務所間の調整がうまくいかず、今回は辞退したいと申し出がありました。今後どのように対処すべきでしょうか。



A.

大規模修繕工事の修繕設計・工事監理や長期修繕計画作成のコンサルタントは、20年前には首都圏では10社程度でしたが、現在では250社程度がコンサルタントとして活動していると推察されます。

マンションの大規模修繕工事コンサルタントに求められるものは、修繕設計では建物の劣化状況の把握とこれらに対する対処方法等のハード面の技術力及び、管理組合・組合員への合意形成へのアドバイス等のソフト面の助言・提案力であり、工事監理では技術力と共に施工会社に対する指導力等があげられます。新築の設計・工事監理とは異なるため、マンションの修繕工事の経験やハード・ソフト面の日常の研鑽・習練が求められます。

ご相談のケースで考えられることは、複数の建築設計事務所間で協同したコンサルのハード・ソフト面での経験が浅いこと等が原因と思われます。

今後の対処方法としては、コンサルタント契約を解除し、コンサルタントの再選定を行うことが必要です。コンサルタントの再選定に当たっては、書面だけでなく、コンサルタント担当者の経験・実績や資質、コンサルタントを担当した管理組合での評価等を充分に調査・検討し、選定することが望まれます。

回答者:NPO日住協協力技術者 一級建築士 近藤武志
(2006年10月号掲載)