Q&Aから -- 建物相談会のQ&A

新理事長が2年前作成の長期修繕計画の内容を理解するのは困難ですか? (2007年6月号掲載)

Q.

 2年前に管理会社が作成した長期修繕計画により修繕積立金を値上げし、第1回目の大規模修繕工事を3年後(建物竣工後12年目)に計画しています。理事は毎年全員交代なので、長期修繕計画作成の詳細は不明です。新理事で、良質で安価な工事にしようと長期修繕計画の内容を勉強中ですが、長期修繕計画書には、工事項目・工事仕様・単価・周期・数量・金額が20年間の表になっていて、内容が理解できません。例えば、工事項目として、鉄部塗装で、工事仕様は塗装、周期6年、数量は一式、単価は空欄で、金額が表示されていますが、どのような鉄部を、どのような内容の塗装をするのか不明です。長期修繕計画書の内容を理解するのは困難なのでしょうか?


A.

 長期修繕計画書の作り方は、作成者や作成方法により異なります。表だけの長期修繕計画では、内容を理解するのは困難であると思われます。長期修繕計画作成者から、修繕項目の分類方法や内容、修繕仕様の概要、概算工事費の算出方法の考え方等について、直接説明を受けたり、説明文を作成してもらうことにより、理解が深まると思います。長期修繕計画書作成の目的は、20年程度の期間の建物共用部の修繕項目・修繕周期・大まかな改修仕様と工事費を知ることにより、適切な建物の維持管理に役立てることと、現在の修繕積立金徴収額が適切な水準であるかを知ることにあります。大規模等修繕工事の際には、長期修繕計画に示されている内容をもとに、修繕部位・項目、修繕仕様・工事費について詳細に検討することが必要です。又、工事の実施時期についても、事前の建物等調査により、長期修繕計画に示された実施時期の見直しが必要です。

回答者:NPO日住協協力技術者 一級建築士 近藤武志
(集合住宅管理新聞「アメニティ」2007年6月号掲載)