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築7年目はじめての鉄部塗装工事 数社から見積書を入手したが、安いのか、高いのかわからない (2008年6月号掲載)

Q.

 築7年目、総戸数80戸の分譲マンションです。
 新築時から鉄部塗替が行われていないので、機械式駐車場やメーターボックス扉等に錆が多く発生しています。
 管理組合では、修繕委員会を発足しましたが、修繕委員には建築工事関係者はいません。今後予定されていて多額の費用がかかる第1回目の大規模修繕工事に向けてのケーススタディとして、修繕委員会で勉強しながら、鉄部塗替工事の実施に向けての計画を進めることになりました。
 第1歩として、管理会社に依頼して見積書を入手しましたが、安いのか高いのか不明なため、修繕委員の知人の紹介で塗装会社からの見積書も入手しました。
 工事箇所や塗装材は異なっている箇所があり、また、工事費も金額の差がありました。
 どちらの会社に工事を依頼したらよいのでしょうか?


A.

 工場で生産される物(テレビ・自動車等)は、実物を見たりさわったり、性能・形等をパンフレット等により確認し購入します。売買時には価格が変わっても、品質・形態・性能が変わることがありません。
 建築工事は、発注者(管理組合)が具体的な注文内容(塗替工事では、塗替箇所や使用塗材、期待する耐用年数等)を複数の施工会社に伝えて、施工会社はこれにより工事費を算出して見積書を作成し、発注者(管理組合)に提出します。
発注者(管理組合)は見積書や施工会社の工事管理体制等を検討して施工会社を選定し、工事が行われます。このように、建築工事では発注時には実物がないことになりますので、発注者(管理組合)は注文通りの形態や性能が完成したかを点検・確認し、工事費の支払い(購入)を行うことになります。
 今後の方向性としては、修繕委員会ではできない専門的な事項(仕様書の作成・工事中の点検等)については、コンサルタントに依頼して進める方法をお勧めします。

回答者:NPO日住協協力技術者 一級建築士 近藤武志
(集合住宅管理新聞「アメニティ」2008年6月号掲載)