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大規模修繕工事の施行会社選定後に工事監理をコンサルタントに依頼 工事監理を依頼する際の注意点は?(2008年8月号掲載)

Q.

 築14年の10階建・50戸のマンションです。第1回目の大規模修繕工事の修繕設計を管理会社に依頼、これをもとに施工会社から見積書を入手し、臨時総会で施工会社を決定しました。
 工事についてのチェックは理事会では出来ないので、マンションの大規模修繕工事コンサルタントに工事監理を依頼することになりました。
 工事監理を依頼する際の注意点等を教えて下さい。


A.

 施工会社を管理組合が選定した後に、改修設計者(管理会社)と異なるコンサルタント(工事監理者)に工事監理を依頼する場合は、管理組合が施工会社と工事契約を締結する前に、以下(1)〜(3)の業務をコンサルタント(工事監理者)に依頼する必要があります。
 (1)建物の劣化状況の確認及び工事項目・範囲の過不足、改修仕様が適切かの点検(改修設計者の意図をコンサルタントが確認する)。
 (2)改修仕様書に基づき作成された工事費内訳書の不明な点が無いかの点検。
 (3)施工会社の現場担当予定者(現場代理人)とコンサルタントが面談を行い、マンションの大規模修繕工事経験の有無、取り組み姿勢、人柄、工事管理体制、工事工程の考え方等についてヒアリングを行い、コンサルタントに現場担当予定者の適正について判断を求める。
 (1)(2)の結果、必要に応じて管理組合・コンサルタント・施工会社と協議し、改修仕様書・工事内訳書の修正を行い、適切な契約を行うことが重要です。
 (3)の結果、現場担当予定者が不適正と判断された場合は、現場担当者の変更を施工会社に求める必要があります。

   また、大規模修繕工事が始まってからは、コンサルタントに工事監理がどのように行われたかの記録(工事監理日誌・施工会社との打ち合わせ議事録等)の提出や、工事期間中に管理組合・コンサルタント・施工会社で定期的な打ち合わせ会を開催し、工事の進捗状況・居住者からの問い合わせの対応状況、工事内容の再検討が必要な事項の有無等についての報告や協議を求めることが必要です。

回答者:NPO日住協協力技術者 一級建築士 近藤武志
(集合住宅管理新聞「アメニティ」2008年8月号掲載)