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築8年目のマンション 機械式立体駐車場のメンテナンス費用、検討事項は?(2009年6月号掲載)


 築8年目・70戸のマンションです。機械式立体駐車場(昇降・横行型)で40台の車が駐車できます。今まで一度も鉄部塗替工事を行っていないので、各所に錆やパレットに穴明きが見られます。メンテナンス会社にメンテナンス費用の試算を依頼しましたが、定期点検費(2ヶ月に1回)+鉄部塗装費(4年に1回)+部品交換費で、20年間で約5000万円、また寿命は20年程度で、このときの解体撤去費用と建替え(新しい機械式駐車場)費は、約4800万円です。今まで部品の交換は行っていないので、毎年駐車場収入から出る駐車場保守費の剰余金は、管理費会計に振り替えています。どのような方法で機械式駐車場のメンテナンス費用を捻出すべきでしょうか。また、検討すべき事項がありますか?



 機械式駐車場使用料の剰余金を管理費会計に繰り入れないで、機械式駐車場修繕積立金会計を作り、今後の部品交換等のメンテナンスや建替え費用として積み立てることが必要です。また、自走式立体駐車場に変更した方が、今後のメンテナンス費用(定期点検費+鉄部塗装費+部品交換費+建替え費)が軽減されることがあるので、検討することも必要です。まず、自走式立体駐車場に変更する場合は、第1ステップとして建築確認申請等の法的手続きが必要となるので、管理組合で保管されている新築時の建築確認申請書より建ぺい率や容積率(自走式立体駐車場の床面積が建物の延床面積の1/5以内であれば、容積率の床面積に算入しなくて良いという規定があります)を確認し、必要な駐車台数を収容できるかの検討をすることが必要となります。
 第2ステップとして、新設する自走式立体駐車場の概算建設費を把握し、経済的メリットがあるかの検討を行います。第3ステップとして、具体的な各種の法令上の規制に適合するかの確認を行います。駐車場の出入口が歩道に接している場合における歩道の切り下げの可否、駐車場の出入口の位置が法令・条例に適合しているか、敷地内の植栽を伐採する必要がある場合は緑地面積が不足していないか等について、具体的な検討を行います。

回答者:NPO日住協協力技術者 一級建築士 近藤武志
(集合住宅管理新聞「アメニティ」2009年6月号掲載)