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販売会社提出の長期修繕計画の大規模修繕工事費が当初より3千万円追加とのこと。どのように対応したら。(2009年8月号掲載)


 40戸のマンションです。当初販売会社が長期修繕計画で提出していた大規模修繕工事費が、今年管理会社に見直しを依頼し再提出を求めたところ、3000万円もの追加が必要な計画でした。このままでは、毎月の修繕積立金を値上げせざるを得ません。このような場合は、どの様に対応したらよいのでしょうか。ご助言頂けますと助かります。



 大規模修繕工事費・追加の3000万円の根拠が不明なので、修繕積立金の値上げが必要かの判断は困難です。長期修繕計画は、建物の耐久性、居住性、美装性、財産価値等を維持するため、建物を構成する各部位の耐用度合いを考察し、ある一定の修繕周期を想定し、適切な時期に的確な修繕を実施する計画が示されています。また、修繕の時期・修繕内容・修繕費用を今後25年間以上について知ることにより、現行の修繕積立金で長期にわたる資金の裏付けが適切であるかを知ることができます。資金不足となる場合は、修繕積立金の値上げが必要となります。今後の対処方法として、3000万円の追加内容について管理会社から書面で入手することと、長期修繕計画の見直し(平成20年に国土交通省が発表した長期修繕計画の標準書式に準ずることが望ましい)を行い、修繕積立金の値上げが必要かの検討が必要です。見直しには、長期修繕計画の作成について豊富な経験のある、コンサルタントを採用することをお勧めします。また、大規模修繕工事の計画を行う場合は、信頼できるコンサルタントを採用し、建物の劣化状況の確認、工事内容を規定した仕様書作成、施工会社選定、工事監理を依頼し、コンサルタントに全面的にまかせるのではなく、管理組合とコンサルタントがそれぞれ役割分担を行って進めることが必要です。これらの事項を管理組合が行うのは、大変な労力や時間が必要です。小規模マンションで大規模修繕工事を進めるために、管理組合支援組織「NPO日本住宅管理組合協議会」の「マンション大規模修繕工事支援」の活用の検討も望まれます。

回答者:NPO日住協協力技術者 一級建築士 近藤武志
(集合住宅管理新聞「アメニティ」2009年8月号掲載)