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大規模修繕工事に長けた設計事務所(設計コンサルタント)の選定方法は?(2012年12月号掲載)


 大規模修繕工事を計画しています。設計監理方式で進めたいと思いますが、マンションの修繕に長けた設計監理会社(設計コンサルタント)をどのよう探し、どのように選定したらよいかをお教え下さい。



 マンションの修繕設計・工事監理を主業務としている設計事務所は、全設計事務所の中でもほんの僅かしかありませんが、最近は新築設計が低迷のため、にわか知識で修繕設計・監理に携わる設計事務所が増えてきているようです。
 同じ建築の設計監理でも新築と修繕では業務の内容が大きく異なり、新築に慣れていても修繕の設計監理がすぐできる訳ではありません。
 新築とは異なる修繕の仕様・工法・工事手順・居住者対策など1から勉強しなければこなせられません。
 では、修繕設計・工事監理業務を行っている設計事務所を探す方法としては、
(1)管理組合支援団体に照会する
(2)インターネットに接続して大規模修繕工事∞長期修繕計画≠ネどのキーワードで検索する
(3)マンション修繕関連の書籍で探す
(4)他の管理組合に照会する
(5)業界紙等で公募する
などが考えられます。
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 また、どの設計事務所を選ぶかは、会社案内・実績表などを取り寄せ、次に掲げることなどを参考基準に候補を選出します。
(1)マンション修繕設計・工事監理の経験年数・経験実績数
(2)第三者的立場で業務の出来る独立した設計専業であること 
(3)代表者が一級建築士であること 
(4)リピーターとなっている管理組合が多い
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 更には担当予定技術者と面談をし、
(1)担当予定技術者の修繕設計・監理の経験を本人の実績表で確認(5年以上の経験は必須・出来れば10年以上の経験が望ましい)する
(2)修繕に関するいろいろな疑問を投げかけ、本人がスムーズに回答できるか、上司の助け船に頼っていないかで実務経験度を確認する
  (3)正社員なのかを建築事務所の所属建築士名簿を確認するなどで選別した後、業務の見積書を提出してもらう。
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 無作為にいろいろな設計事務所から見積だけをもらうと、金額に目が奪われ、適正な判断が出来なくなったりしますので、前記手順を踏んでから見積提出を頼む事が好ましいと思います。
 見積金額を安くし、工事業者が決定すると工事業者からリベートを取るような不心得なコンサルタントも散見されるので、要注意です。

回答者:NPO日住協協力技術者 一級建築士 山田 俊二
(集合住宅管理新聞「アメニティ」2012年12月号掲載)