Q&Aから -- 建物相談会のQ&A

住戸内リフォームで断熱性能向上と結露防水対策をしたい(2014年6月号掲載)


 築30年を超えるマンションですが、古い設計のため建物の断熱性が悪く、冷暖房効率が悪い上、冬場には窓ガラスは結露し北側寝室の天井や外壁面などに黴が生えてきます。住戸はマンションの2階で下階が駐車場になっているため、一層冬場は冷え込みます。管理組合に建物の断熱性能の向上や結露防止のため、外壁等の断熱工事やペアガラスサッシへの取替を要望しましたが、修繕積立金が少なく実現は無理であるとの回答でした。子供は皆独立したので、現在3LDKを1LDKにリフォームする事を考えています。このリフォームで断熱性向上や結露防止を図りたいと考えていますが、どのようなリフォームが必要でしょうか。



 住戸のリフォームで断熱性向上や結露防止策を行うには、当然専有部のみでその対策を施す事になります。
 まず、断熱性能を上げるには、内装下地に断熱材を入れ、窓ガラスを二重にする必要があります。内装下地の断熱材は、外壁面だけではなく、下階が駐車場(=屋外)なので床下地にも断熱材が必要です。さらに北側の部屋の天井や隣戸との境壁も外壁が冷えるとこれらの部位のコンクリートにも伝わり冷えるので、外壁面から1m位の範囲は断熱材を入れます。これは北側の部屋の天井面や壁面の黴発生防止に効果があります。断熱材の種類や厚みは多種ありますので、インターネットで「省エネルギー対策等級4技術基準」等ダウンロードし参考にしてください。窓ガラスの二重化は、既存サッシのガラスをペアガラスに取り替える方法と既存サッシの内側に樹脂サッシ等を設け二重サッシにする方法があります。前者は共用部であるため、管理組合の承認が必要である事とペアガラスの厚みを内外共3mm程度にしないと重くなりサッシの戸車が損傷してしまいます。
 次に結露対策ですが、前記断熱工事で大半の結露対策は出来ますが、換気設備を設けないと、十分な効果が得られません。浴室換気扇を24時間換気型に取替え、各部屋の出入口の扉の下部を1cm程度空かし、各部屋の給気口から給気し浴室換気扇で排気する24時間換気システムを構築する方法があります。各室に給気口が無い場合はエアコン用配管穴で未使用箇所を給気口に変える方法もあります。
 建物の制限も有り全てを盛り込む事はできないかも知れませんが、以上を考慮し専門家に設計してもらう事が肝要です。

回答者:NPO日住協協力技術者 一級建築士 山田 俊二
(集合住宅管理新聞「アメニティ」2014年6月号掲載)