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アルミサッシ取り替え工事で住戸のリフォームが障害に(2015年2月号掲載)


 当マンションでアルミサッシの取り替え工事を始めました。着工時の全戸調査結果、専有部の内装や設備機器等の関係で通常の施工ではサッシが取り替えられない住戸が十数件出て来ました。既存サッシの換気小窓にエアコンの配管を通しエアコンを取り外さなければならなかったり、サッシの内側を壁で覆ってありその壁を解体しなければならなかったり、二重サッシにした内側のサッシを取り外さなければならなかったり、様々な障害が発生しています。他のマンションではこれらの処置の費用はどのように対処しているのでしょうか?



 アルミサッシを取り替える頃は、マンションも30年以上経年し、様々なリフォームが行われています。このリフォームが干渉してアルミサッシを通常の施工方法では取り替えが出来ない場合が出て来ます。「サッシにエアコン配管やガス・給湯配管を貫通している」「サッシに換気扇を組み込んでいる」「引違いサッシの中央当たりに間仕切壁を新設し2部屋にしている」「ピアノ練習室のためサッシの内側を防音壁で覆っている」「掃き出しサッシの内側に腰壁を付け流し台を設置している」「既存サッシに密接して二重サッシを取り付けている」等々、予測が付かないリフォーム状況も多々確認されます。
 このためには、サッシ取り替え工事の総会決議前に、サッシ取り替えを妨げるリフォームの除去に関するルール作りとその居住者説明が重要です。この問題は、マンションのサッシ取替工事が始められて間もないため、管理組合は勿論、設計者・施工者も十分対応準備が出来ていないのが現状です。
 共用部であるサッシに専有設備等を組み込むのは論外ですが、専有部である室内側に壁や造付け什器を新設するのは専有者の自由であると思われがちです。他の管理組合の対応も様々で、共用部の改修の妨げになる専有部のリフォームは、十分説明し専有者に除去してもらっているケースや除去費用の一部を共用部の工事費用としているケースが見られます。
 又、サッシを貫通してエアコン配管をしているのは、配管用スリーブ穴が無いためやむを得ず行っている場合が大半ですので、サッシ取替の際はサッシに配管貫通用パネルを組み込む工事を希望者負担のオプション工事にしたり、全戸共通で共用部工事として行う事の検討も必要です。

回答者:NPO日住協協力技術者 一級建築士 山田 俊二
(集合住宅管理新聞「アメニティ」2015年2月号掲載)