Q&Aから -- 建物相談会のQ&A

2回目の大規模修繕工事。建物調査は必要か?又、何を調査すればいいのか? (2004年4月号掲載)

Q.

築20年目になり、第2回目の大規模修繕工事を実施したいと思いますが、建物調査が必要でしょうか。又どのような調査を行うのでしょうか。



A.

建物調査を行い、大規模修繕工事の時期や修繕部位の検討が必要です。

建物調査は、目的によって調査項目・内容・方法を決めることになります。調査目的としては、

  1. 雨漏り等の不具合の原因を知ることや補修方法の検討のため
  2. 長期修繕計画作成のため
  3. 大規模修繕工事の必要性や実施時期の検討のため
  4. 修繕設計のため

が考えられますが、今回の質問における建物調査は、上記(3)に該当します。

第2回目の大規模修繕工事は、建物竣工後20〜30年で行われていますが、建物各部位の劣化・不具合状況や鉄部塗替・屋根防水のメンテナンス状況等により、修繕時期が異なります。

このため、建物構造体の耐久性・安全性の低下(ひび割れ、錆鉄筋露出、モルタルの浮き)、外壁面の防水性能の低下(シーリング材の劣化)、外壁仕上材の美装性の低下及び安全性の低下(塗膜の劣化、タイルの浮き)、鉄部金物類の安全性・機能性・美装性の低下(錆、腐食等)、バルコニー床等床面の防水性能の低下(上裏への漏水)、屋根防水層の防水性能の低下(漏水、防水層の劣化)、給排水等設備の耐久性・機能低下(配管の錆・腐食、ポンプ等機器類の劣化等)について、建物の現状を調査・把握し、大規模修繕工事の実施時期について検討が望まれます。

これらの建物調査は、修繕記録・竣工図等の資料調査と、屋外・外壁・バルコニー・開放廊下・階段室等の目視調査を行います。建物各部の劣化状況や大規模修繕工事の必要性についての調査結果は、報告書(文書と写真)としてまとめ、管理組合に報告されます。

尚、修繕設計のための建物調査は、物理的調査、アンケート調査、バルコニー内立入調査等が行われ、修繕範囲や修繕仕様の検討資料とします。

回答者:NPO日住協協力技術者 一級建築士 近藤武志
(2004年4月号掲載)