植栽&環境整備

エコアップリフォーム

暑さ対策は住まいの外の環境を改善して

 普通、リフォームというと、古くなった風呂場やキッチンを新しくしたり、間取りを使いやすく変更したりすることを思い浮かべると思いますが、ここでは、全く新しい視点でのリフォームを皆さんに提案したいと思います。それは、夏にクーラーなしで涼しく暮らすためのリフォームです。

 こんなことを想像してみてください。夏の炎天下です。あなたは、

A:アスファルト道路の上にいます。
B:緑濃く生い茂った木立の中にいます。


 AとB、どちらが涼しいでしょうか? 当然、Bの「木立の中」ですね。
 AとBとの暑さの違いは何に起因するのでしょう?夏の直射日光にさらされたアスファルトは、65℃にまで達します。Aの暑さの原因は、こうした高温になったモノから放射される熱線によるものなのです。
 こうした熱線を遮断するために有効なのが「緑」の存在です。Bのように、緑に囲まれた環境は、外から押し寄せてくる熱線に対するバリアーとなるのです。更に、緑は、葉からの蒸散作用により冷気をつくりだすという優れた環境調整機能があります。そうした緑の機能が、Bの涼しい環境を形成しているのです。

自然の力を暮らしの中で活用


緑のカーテン

「緑のカーテン」によるエコアップリフォーム事例。
この緑のカーテンが、外から押し寄せてくる熱をシャットアウトしてくれる

 こうした自然の力は、マンションでの暮らしの中でも活用することができます。写真の家は、外から押し寄せてくる熱線をバルコニーに設置した「緑のカーテン」によって遮断することで、室内環境を快適にすることに成功した事例です。
 ここで重要なことは、バルコニー全体を緑で覆うことで、バルコニー空間自体を涼しい環境にしていることです。皆さんのバルコニーの状況と比較してみてください。そこは、直射日光にさらされていて、熱を帯びていませんか?夏の暑さの原因は、そのバルコニーに溜まった熱が熱線として室内に入り込んでくるためなのです。
 このように、夏の暑さ対策は、住まいの外の環境を改善することで実現できます。こうした方法は、「エコアップリフォーム」と呼ばれています。
 エコアップリフォームは、マンション全体で取り組むと、より大きな効果を期待することができます。樹木を意図的に配置し、冷気を創り、その冷気を各住戸へ誘導することも可能です。最近話題の屋上緑化も、外を改善することで室内環境の改善を図る手法のひとつと言えるでしょう。
 これまでのマンション修繕というと、古くなったものを更新することでしたが、もっと積極的に、エコアップリフォームによって、マンション全体の環境を改善し、各住戸の室内環境の改善を図ってみてはいかがでしょうか?


(文責)(株)チームネット代表 都留文科大学講師 甲斐徹郎


※エコアップリフォームについては、小冊子「住まいのエコアップマニュアル」(送料込1000円)に詳しく紹介されています。
お問い合わせは、(株)チームネットTEL03(5450)2611まで。