植栽&環境整備

『火災報知器』既存集合住宅にも設置義務化へ

住宅火災による死者を低減させるために


警報器による早期発見が重要

住宅火災による死者は平成15年に全国で1041人(前年比49人増)に達した。亡くなった方の約7割が「逃げ遅れ」であることから「火災の早期発見」が被害者数の低減に大きな役割を果たすと考えられた。

1970年代にアメリカで「火災警報器」の設置を義務化、21年間で義務化以前の死者数に対し、5割減少させることに成功した。同じくイギリスでも、13年間で死者数4割減に成功している。この様な状況を踏まえて、消防法が改正された。

5年後には全ての住宅に火災警報器設置義務化

平成18年6月1日から新築住宅への「火災警報器」設置が義務化された。既存住宅についても、各自治体で施行時期は異なるが、最長でも5年後の平成23年5月31日までには、設置が義務化される。

設置場所についても各自治体の判断で、違いはあるがほとんどの自治体は「寝室・台所・階段などの天井や壁に、それぞれ設置しなければならない」としている。特に厳しいのは住宅密集度の高い東京都で「住宅内の各居室・台所及び階段」と設置場所が最も多い条例になっている。

火災警報器の種類と価格帯

火災警報器は大きく分けて2種類あり、それぞれ警報を発する仕組みが違う。簡単に説明すると以下の通りである。

煙式(光電式)
煙が火災警報器に入ると音や音声で知らせるタイプ。日常生活で大量の煙や湯気が滞留しない場所「寝室・階段・居間」などに設置されている。
熱式(定温式)
火災警報器の周辺温度が、一定の温度に達すると音や音声で知らせるタイプ。比較的煙や湯気が滞留しやすい場所「台所・車庫」などに設置されている。

煙式・熱式ともに火災警報器の価格帯は、1個あたり約6000円から15000円くらいで、ガス漏れ検出などの機能が付いていても、上限の価格帯で収まる。

また、日本の法令に適合した日本消防検定協会の認定を受けた「NSマーク」の付いた火災警報器の購入をお勧めしたい。

悪質な訪問販売にご注意

住宅用火災警報器などの設置義務化を契機として、消防署員や自治体職員を装って、市価の数倍で売りつける悪質な訪問販売詐欺が目立っている。総務省消防庁は「公的機関が直接販売することはない。不審な訪問販売はその場で断り、消防署などに相談してほしい」と注意を呼びかけている。何事もあせらずに、必要なものを適正な値段で購入するようにしたい。

火災に対する防災意識を高める

平成16年の新潟中越地震以降、大きな地震が続き、耐震強度偽装問題などもあり、地震に対しての防災意識は高まりつつあるが、火災に対しても同じレベルで防災意識を高めなければならない。

一定の築年数が経過した集合住宅では、共用部分には火災警報器が備わっていても、専有部分には装備されていない場合が多い。また、専有部分については火災警報器の設置が個人任せになってしまい、設置場所・個数・品質などが統一されておらず、集合住宅全体の防災としては、不完全なものになってしまっている。

今後は管理組合が率先して、火災警報器の設置場所や製品の性能を統一し、点検整備も含め、集合住宅全体の火災に対する防災意識を高めていく必要がある。

日本消防検定協会の検査に合格した製品には 「NSマーク」がついています。
火災警報器機は「NSマーク」がついているものをえらびましょう。



(2006年9月号掲載)