マンション緑地の管理とリニューアル

7.みどりのリニューアル

◆長期みどりの管理計画

独立行政法人都市再生機構(UR)の集合分譲住宅は、1955年以来全国で約1200団地を数えます。多くの団地は完成後20〜30年以上経過し、周辺の環境が大きく変化するとともに、居住者のライフスタイルやニーズも多様化しています。UR団地に限らず多くの分譲マンションでは、入居後の大きな変化に対応するため、建物、設備、屋外環境に関する改修(リニューアル)が必要です。建物、設備については、長期修繕計画を策定し、必要な費用の積立を行っています。しかし、屋外環境については、将来の変化を予測し計画を立てることが難しいこともあり、計画的なリニューアルを考えている管理組合は少ないようです。

高木となる樹木については成長の予測は可能で、密生した樹木の伐採や日当たりを改善するために大規模な剪定が必要となる時期、費用等を「長期みどりの管理計画」として作成し、実施することが環境維持、長期のコスト管理に有効です。


既存緑地を憩いの広場にリニューアル

◆屋外環境のリニューアル

車社会が進んだ現在、駐車場不足に悩む団地も多いのではないでしょうか。敷地内に駐車場を増設する場合、居住者はみどりの環境を大切にするか、利便性を確保するかの選択に迫られます。

多くの場合、植栽地をそれらの施設用地に当てることで合意が図られます。このような時、敷地全体に及ぶ屋外環境の見直しが必要です。みどりの量の減少を補い、質を高める検討、遊歩道、広場、花壇などを再整備して環境の維持改善を図ることが大切です。

今後、大中規模の団地では、共同で使用するカーシェアリングの導入や公共交通機関の積極的な活用を検討し、みどりの環境と駐車場確保の両立を図るべきではないでしょうか。

◆みどりのリニューアルの進め方

みどりの長期的な管理や屋外環境リニューアルの実施には、みどりを扱うコンサルタントや造園業の知識や技術が必要です。

ニーズを客観的に汲み取り、現状の評価や問題点の整理、居住者全体の合意形成のためのプラン作成が大変重要となります。そして実施段階の設計や工事費の積算、施工監理を含めたそれら技術者の活用と、管理組合の熱意とが連携して進められることにより仕上がりや満足度が高められます。


屋根付駐輪場の設置を予定している植栽地

((財)都市緑化技術開発機構造園新領域開発共同研究会ソフト技術研究部会)http://www.greentech.or.jp/

集合住宅管理新聞「アメニティ」298号(2007年7月)掲載