マンション緑地の管理とリニューアル

11.自分たちでもできる植物管理のコツ

マンションの中にはたくさんの植物が植栽されています。それらの植物にはそれぞれ固有の性質があります。みどりを適切に管理するためには、その性質を活かした管理が必要になります。一般の方々には、植物の性質を理解したうえで管理を行うのはなかなか難しいことかもしれません。でも、管理のすべてを専門の業者さんにお願いしてしまわずに、自分たちにできるところを見つけ、自分たちで管理をしていくことを考えてみてはいかがでしょう。今回は、自分たちでもできるマンションの植物管理のコツ、をテーマにお話をしたいと思います。 先日お訪ねしたあるマンション(敷地面積約3・6ha、600戸)では、毎週土・日の午前中に3時間程度、24名の有志の方々がマンション内の大きな樹木から芝生まで、すべての植物管理を行っているとのことでした。皆さん植物に関しては元々素人ですが大変美しく管理されており、有志の方々の情熱に驚きと感動を覚えました。これほど大規模に管理を行うのは特別として、住民総出で芝生地の除草を行ったり、お花が好きなメンバーが集まって花壇づくりを楽しんだりしているマンションは比較的多いのではないでしょうか。 芝生地の除草は管理費の削減になりますし、美しい花壇はマンションに住む人々の目を楽しませ、安らぎや潤いを与えてくれるばかりでなく、マンションの資産価値を高めてもくれます。 さて、こうした自主的な管理をはじめる際には、次のことに注意しましょう。  

自主管理によって管理されたみどり
自主管理によって管理されたみどり

1番目は、自分たちができる範囲と内容を決めることです。最初から欲張っていろいろなことをしようとしても無理がきます。まずは手軽に誰でもできることから始めましょう。できるだけ作業効果が目に見える管理を選んだほうが達成感や満足感が得られます。たとえば、花壇づくりや芝生地の除草などです。大きな樹木、背の高い樹木など、大きな機械や道具が必要な作業は専門家に任せて、自分たちができる範囲や内容を確実に行うほうが安全で効率的です。
2番目は、作業を長続きさせるためには「気楽に、楽しめる」ことから始めることです。最初は「おしゃべりをしながら雑草を抜く、井戸端会議のついでに花壇の手入れをする」くらいの、気楽な気持ちでスタートしましょう。作業の後のティータイムなどは長続きさせる上で大変効果的です。皆さんが楽しそうに活動をしていれば、おのずと参加者も増えてきます。注意することは義務感やノルマばかりが先行することです。長続きしない原因の多くがこれらによります。
3番目は、マンションは居住者の方々の共有の財産ですから、マンションでの生活に迷惑がかからないような場所、方法を選ぶことです。共有の場所だからこそ、きれいに、楽しく、皆さんがうれしくなるようなみどりの手入れ、管理を選びましょう。
最後に、慣れない作業には怪我や事故はつきものです。あらかじめ傷害保険に加入するなどして、安心して作業を行いましょう。

((財)都市緑化技術開発機構 造園新領域開発共同研究会 ソフト技術開発部会)

集合住宅管理新聞「アメニティ」302号(2007年11月)掲載