過去事例(排水管)

1 建物概要

 当団地は、千葉市中西部に位置し、海にも近く、大型スーパー、コンビニエンスストア、医療機関等も近くにあり、JR稲毛海岸駅が最寄り駅と、交通の便も良く、生活環境に恵まれています。
 日本住宅公団(現UR)が分譲住宅として建て、現在築43年が経過しています。建物は鉄筋コンクリート5階建、3DKタイプ17棟540戸、増築棟2棟80戸合計620戸、管理事務所、集会所平屋建1棟です。


2 工法選択の経緯

 当団地ではこれまで大規模修繕工事3回、給水管更生工事2回、給水管直結増圧工事等を行い、雑排水管は更生工事を2回行いました。前回の更生工事から12年が経過し、今回3回目の工事の時期に来て、更生、更新工事にするか決定するため、建築専門委員会を立ち上げ、協議を開始しました。
 委員会では、設計事務所、施工業者からレクチャーを受け、また施工現場の見学をし、工事の内容について検討しました。
 更生工事は業者が独自に開発した工法があり、基本的には樹脂をライニングする工法と、繊維に含浸させ硬化する工法があります。更新工事はその名の通り、排水管をそっくり取り替え、新しい管にします。
 いろいろな工法のレクチャーを受けましたが、設計事務所にも施工業者にも最終的には更新工事を薦められました。
 建築専門委員会でも、工事費、耐用年数、在宅日数等比較検討した結果、更新工事に決定し、理事会の決議を経て総会に諮り、承認を取り付けました。その中で監理会社:葛ヲ和建築設計事務所、施工会社:日本総合住生活滑ヨ東支社を併せて決定しました。


      
  旧雑排水管の断面                更新された洗面所排水管


      
  更新された浴室排水管                     


3 工事の特徴

 この工事で一番重要な事は、工事期間中、居住者に在宅をお願いすることです。  1階から5階までを同時に施工しますので、居住者には工事期間中の3日間は在宅していただかなければなりません。
 そこで工事日程を決め、その日程を固定して変更は一切行わない事とし、在宅しなければならない日を調整してもらうようにしました。工事説明会を開催し、事前調査を行い、居住者にご理解いただくようお願いしました。
 それでも当初はいろいろ調整がつかないという居住者がでてくるのではと心配しましたが、施工会社が全戸、個別に回り丁寧に説明し、ご理解いただきました。
 3日間の工程は、1日目、室内養生、洗面台取り外し、天井・床開口、浴室排水トラップ更生、配管回りコンクリート壊し、2日目、雑排水管更新、配管回りコンクリート穴埋め、3日目、洗面排水管貫通部分・天井復旧、洗面床仕上げ、洗面台取付、検査確認、引渡し、という一連の工程で工事を行いました。
 この工事に携わった皆様と居住者のご協力により無事完工することができました。
 また、NPO日本住宅管理組合協議会のご依頼を受け、2月18日に工事見学会を開催し、多くの管理組合の方々に出席していただきました。
 当団地は今後まだ30〜40年もたせるという事を話し合っています。管理組合と居住者が一緒になって協力し合い、より住みやすい環境づくりに励むよう努力していきたいと思います。
(T住宅管理組合建築専門委員会 貝森宏公)
監理:葛ヲ和建築設計事務所
施工:日本総合住生活滑ヨ東支社



(2017年5月号掲載)

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