改修工事情報

一日で工事完了の給・排水管ライニング/施工実績豊富な給水管・排水管更生工事/株式会社きんぱいリノテック(大阪ガスグループ)

現実になる築後50年マンションだが

 3月という時期は年度末のためか、マンションに関する新政策、答申内容を国交省が発表することが多い。今年はマンション標準規約の改正案といわれている。平成21年3月には「分譲マンション500万戸時代に対応したマンション政策のあり方について(答申)」が発表された。実態状況が末尾付近にまとめられ、マンション総数(19年に528万戸)、その内築後30年以上63万戸などを知ることができる。マンション建替え実施数も、今後低調に推移すれば、20年後には築後50年マンションが50万戸程度になることは疑いない。
 一方では、80年マンションや百年マンションを標榜する管理組合も増え始めている。マンションの長寿命化が進みつつあることも事実である。
 一見、長命化に成功しつつあるようなマンションでも、中には時限爆弾を抱えている管理組合がある。雑排水管の劣化・損傷が気づかずに進行している例をいくつか耳にする。給水管と違い劣化進行に気づきにくく、悪臭、害虫発生などの被害が顕在化して、はじめて気づくのが排水管だ。
 複数の箇所で劣化が発見されると意気消沈し、長命化への努力が苦痛になりかねない。予防保全工事の諸々計画も室内配管の施工になると、住生活への影響が大きく、組合員の合意が得られずに先送りとなる例がある。


【ピグ工法(DSL・PIPS工法 ライニング工事】 



欠かせない組合員の支持を得やすい工法

 こうした状況に備え、ライニング工事を成功させた賢明な管理組合も増えている。業界では最近数年で施工実績が2倍以上に増えている。
 ライニングは、劣化しつつある給水管や排水管を撤去せず、その内側を樹脂で覆う工法である。撤去し新しい管を設置する更新工事と異なり、管周辺を解体せずに工事できる。解体工事、復旧工事が不要なので、家具の移動も当然不要である。
 『マンション再生マニュアル』は管理組合の必携書だが、一般的な更生工法として、エポキシ樹脂ライニング審査証明工法(既存管内の錆を双方向研磨しエポキシ樹脂を…)がよく用いられていると説明されている。
 居住生活への配慮、費用も抑えたいという要望、給水管における20年来の実績と各社の改良等によって、排水管においても最近急にライニング工法の採用数が増えている。


管更生工事施工実績
(特定非営利活動法人日本管更生工業会調べ)

給水管
17年度:件数/488件 延/453km
18年度:件数/490件 延/457km
19年度:件数/588件 延/566km
20年度:件数/642件 延/681km
21年度:件数/557件 延/553km
排水管
17年度:件数/42件  延/29km
18年度:件数/55件  延/78km
19年度:件数/68件  延/68km
20年度:件数/94件  延/70km
21年度:件数/103件 延/73km

ライニングはやはり1日で終わって欲しい

 ライニングであっても室内作業は避けられず、これが残された課題であり、居住者に在宅をお願いしていた。したがって作業時間の大幅短縮、一日で終る工法が望まれていた。
 一日で終る給水管更生工法「ASL2.工法」で知られている大阪ガスのグループ会社・きんぱいリノテックの「DSL工法」(ドレン・シャトル・ライニング)は、一日で厚塗りのライニング工事を完了させる。同社は、給水管、雑排水管のいずれも即日復旧を実現した。
 朝8時半頃に入室し準備作業に取り掛かり、午後3時頃ライニング検査後各排水口を復旧し、温風を流す。温風によってライニング塗膜の硬化が促進され、約2時間後には硬化し、その後完成検査を経て夕方6時頃には引き渡し完了する。


     
ピグの挿入

均等で厚い塗膜を確保する方法

 居住者の負担軽減を目指して実現させた工法だが、安心感のある厚塗りも大きな特長である。膜厚は、平均1・5ミリ(最小値1ミリ)。
 管内部の研磨はスチールグリッドまたは硅砂を用いたサンドブラスト方式、あるいは先端研磨器具を用いた電動方式を、配管状況により選択して、錆・付着物を確実に除去している。錆等の除去確認は、管端口から管内カメラを挿入して目視したり、通過確認用ピグを管内に通して行う。研磨後は気密テストを実施し、万一の管損傷をチェックする。
 ライニングは、管内にエポキシ樹脂(無溶液型エポキシ樹脂)を充填し、ライニングピグを空気圧で往復させて行う。これにより塗り残しを防ぐと共に、均等で滑らかな塗膜を形成する。
 ピグを通過させているのだから管内に閉塞はないだろうが、更にライニング後に少量のエアーを通して確認している。
 品質を各作業で確保し(1)滑らかな厚膜を形成する(2)一日でライニングを完成させる、この二つがきんぱいリノテックの二大技術目標であった。これを給水管のASL2.工法、排水管のDSL工法で実現している。




【気流工法(DREAM工法)】


竪管、横管の同時施工にも対応

 一日で終る利便性と均等、平滑な厚塗りの安心感に加え、注目に値するのが施工実績である。毎年安定して伸び続けている。事後トラブルなどが皆無ともいえる証であろう。
 又、排水管は敷設状況・劣化状態及びお客様の要望等により、単一工法では対応できない場合があり、状況に応じた工法を提案している。例えば竪主管と室内の横枝管を同時に施工する場合は、東京ガスグループが開発した吸引式のドリーム工法にて施工している。このように品質・コスト・居住者の負担を総合的に判断して最適な工法をご提案し、確実に施工することによって、多くのお客様にご満足頂いている。



(2011年3月号掲載)