改修工事情報

大規模修繕工事の瑕疵(かし)保険 /(株)住宅あんしん保証

 マンションを良い状態で長期間使い続けるには、定期的な大規模修繕工事が欠かせない。しかし、せっかく行った大規模修繕工事で、後日、万が一欠陥(瑕疵・かし)が発生したら。そんな不安を解消するのが(株)住宅あんしん保証の「あんしん大規模修繕工事かし保険」である。施工会社が加入する保険だが、発注者(管理組合)を守る仕組みを理解することは重要だ。



「あんしん大規模修繕工事かし保険」の概要

 大規模修繕工事後に、万が一欠陥(瑕疵)が見つかった場合に、保険金が支払われる。
 保険の対象工事は、耐震改修工事、防水工事、給排水管路・設備の修繕工事、電気・ガス設備の修繕工事、手すり等の鉄部の防錆工事等である。
 任意加入で、保険期間は工事完了日から原則5年間(屋上防水工事は10年間のオプション有)。保険料は、工事費の0・5〜0・6%程度で、一回払の掛け捨て。
 工事の規模やマンションの戸数により異なるが、一世帯あたりの単価は、約5千円程度となる。
 保険金には、瑕疵の修補費用のほか、工事期間中の居住者の仮住まい宿泊費や賃借費なども含まれている。
 また、瑕疵発見時、施工会社が倒産していた時、発注者の管理組合に直接保険金が支払われる。

保険契約の流れ

 保険の申込みは修繕工事を請け負った施工会社が行う。
 申込みのできる施工会社は、(株)あんしん保証が定める基準に達していると認められ、事業者登録されている会社である。
 申込みを受けた保険会社は、仕様書などの書類や図面の提出を受け、工事が保険会社の定める設計施工基準に達しているか事前審査を行う。
 修繕工事着手後、保険会社は現場検査を工事の前・後に行い、工事が申込内容どおり行われているかチェックし、問題が無ければ、施工会社が保険証券を、管理組合が保険契約付保証明書を受け取り手続きは完了する。

損害保険の「マンション総合保険」との違い

 マンションの保険といえば、管理組合が加入する損害保険会社の「マンション総合保険」がある。
 損害保険は、「偶然・突発・外来」の事由で生じた損害(例・突風で飛んできた石により外壁が損傷した)を補償する。
 しかし工事完了後に発生した工事そのものを起因とする瑕疵は、右の理由にあたらないため、補償の対象にならない。
 例えば、大規模修繕工事後、外壁の塗膜が早い時期に剥がれた時、原因が工事の瑕疵であれば、外来では無く、かつ時間が経過すれば塗膜が剥がれることも予想され、偶然性も無いため損害保険の補償対象とならない。


施工会社に「かし保険加入」のリクエストを

 「大規模修繕工事かし保険」のポイントは三つ。
(1)保険会社に登録されている一定水準の施工会社による工事が要件
(2)工事施工前・後の現場検査により瑕疵を防止し、それでも万が一瑕疵が発生したときには、施工会社に保険金が支払われ、確実に瑕疵の修補がなされる
(3)仮に施工会社が倒産していても、管理組合に保険金が支払われる
 このように、三重のあんしんを保証する仕組みがとられている。
 保険の被保険者は施工会社だが、保険で守られるのは管理組合である。
 自分達の財産を守るため、工事を依頼する施工会社に「かし保険加入」をリクエストすることが重要だ。


保険加入で補助金も

 また、保険の加入で補助金も出る。これは国交省の事業で、決められた大規模修繕工事を行い、かつ瑕疵保険に加入すれば補助が受けられる。

建築再生展に出展

 同社は7月18日(水)〜20日(金)、東京ビッグサイトで開催される「第17回リフォーム&リニューアル建築再生展」に出展。
 この「大規模修繕工事かし保険」について、さらに詳しい説明を聞きたい方は、是非ご来場を。



(2012年7月号掲載)