改修工事情報

NPO日住協大規模修繕支援制度の工事完了報告/ロイヤルシャトー堂林(静岡県・清水区)

 3年前にスタートしたNPO日住協大規模修繕支援制度は、その後多くの管理組合から問い合わせをいただくようになり、この程、スタート以来2番目となる支援業務(ロイヤルシャトー堂林大規模修繕工事)が完了しました。
 同マンションは、JR清水駅から車で約10分に位置する5階建て、38戸の単棟型マンション。平成22年4月に同管理組合から当支援制度についてメールで問い合わせがあり、6月に日住協に入会。その後、大規模修繕の具体的な相談があって、10月に日住協の建物1日診断、12月に診断報告会を開催。23年1月、同管理組合理事会は当支援制度の採用を決め、設計・監理方式により修繕工事を実施する件を5月の総会で決議。
 建物1日診断の結果、これまで20年間修繕をしていなかったことから外壁、階段のひび割れ、シーリング劣化、鉄部の傷み、バルコニー防水の傷み等々が確認された。
 日住協としては、遠隔地でもあることから受託を慎重に検討し、管理組合へのサポートになるならとお受けしました。設計・監理者を八生設計事務所にお願いすることとなり、施工会社は応募8社の中から建装工業(株)に決定された。工期/平成24年2月〜同5月。
 工事の推進にあたっては、日住協は同管理組合理事会の補佐役を受け持ち、設計・監理者は建物等の劣化状況を勘案して修繕仕様作成並びに工事の監理等を受け持った。工事の実施にあたっては、同管理組合、日住協、設計・監理者、施工会社の4者が一体となって進め、無事竣工となりました。ご担当された理事の皆様、工事にご協力いただいた居住者の皆様には大変お疲れさまでした。(NPO日住協事業本部)
 工事の内容については、以下、設計・監理者よりレポートしていただいた。





大規模修繕工事の概要
(有)八生設計事務所 鈴木和弘

 今回の工事は第1回目の大規模修繕工事であったが、建物は築20年を経過しており、比較的遅い時期で第1回目大規模修繕を行った。そのためか建物各部位で劣化が進行しており、修繕内容は、新築時からの経年劣化の補修及び新築時からの不具合の改善を主とし、以下の工事を実施した。
(1)基本修繕工事
 コンクリート躯体改修、外壁タイル補修(割れ・欠け部張替・浮き注入補修)、シーリング改修(劣化部のみの改修)、外壁塗装、鉄部塗装、バルコニー床新規防水(ウレタン塗膜防水)、各種金物劣化部交換
(2)新築時からの不具合の 改善
 1. 本建物のバルコニー・開放廊下は手摺壁が設けられており、手摺壁と外壁の取合部や、連続して手摺壁が設けられている部分に縦方向のひび割れが散見されたため、今回の工事で新規に誘発目地を設けた。
 2. 本建物の外壁はタイル張り仕上で、目視調査では外壁打継目地のシーリングの一部に破断が多く見られた。原因を調査したところ、躯体目地とタイル目地の位置がずれていることによる目地形状の不良が原因であったため、今回の工事では、既存シーリング材撤去後、目地不良部の整形を行い、シーリング打ちを行った。
(3)工事期間中の追加工事
 タイル補修工事におけるタイル浮き部の補修については、出来るだけ張替をせず注入で補修する方針として、張替枚数を減らし、タイル補修で想定していた工事費を削減することが出来た。そのため、設計段階では予算の関係上断念した開放廊下床面の防滑塩ビシート張り及び排水溝・巾木等のウレタン塗膜防水を追加工事で実施することが出来た。








(2012年8月号掲載)