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「敷引き」は有効と判決


 敷引き特約が有効か否か争われた裁判で、7月12日、最高裁は2例目となる敷引き有効判決を下した。
 「敷引き」とは主に関西地方の商慣習で、賃貸住宅契約時に、平均6〜8か月分の家賃相当額を敷金(保証金)として授受し、その中から原状回復等にかかる費用を一定額「敷引き」として差し引く契約。
 下級審はいずれも消費者契約法10条により無効との判決だった。
 最高裁は「賃借人は他の賃貸物件と条件を比較し、敷引き特約があることを明確に認識して契約しており、敷引き金も家賃の3.5か月分と周辺相場と比較しても高額すぎるとは言えない」と訴えを退けた。
 一方「敷引きは損耗の修繕費、賃料の補充など契約ごとに様々な性質を持つのに、具体的内容を明示せず、総額のみを認識させ、支払いを賃借人に負わせるのは義務を加重し無効である」とする反対意見もあった。
 賃貸住宅のトラブルで多いのが一時金に関するもの。住宅を賃貸する場合、トラブル回避のために「書いてある」というだけでなく、一時金の性質も説明し、双方納得のうえ契約することが必要なようだ。

(集合住宅管理新聞「アメニティ」2011年9月号掲載)