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空き家ビジネス特集/「買取再販」で中古マンションの流通活性化

 中古マンションの売買では、「買取再販」という形で売買が行われるケースが増えている。この「買取再販」、近年、高経年マンションが抱えつつある空き家問題の解決策として注目されているが、そのためには、マンションの管理状況が重要な役割を果たしているという。そこで今月は「買取再販」による高経年マンションの流通活性化について考えてみたい。


買取再販とは

 「買取再販」は、不動産会社が区分所有マンションの専有部分を買取り、リノベーションを施して再販するというビジネスモデルである。
 これにより、なかなか買い手のつかなかった古いマンションでも、若い世帯等が新たな魅力を感じて、販促に繋がると期待されている。
 同ビジネスを行う株式会社タイセイ・ハウジーリバースは、中古マンションを、現代的なライフスタイルに対応する「リバースマンション」に再生することで、中古住宅流通の活性化とマンション再生に貢献することを目的に2009年設立された。設立以来、順調に業績を伸ばし、2015年6月期の売上高は、対前期比25%増の66億円を達成した。



中古マンションを地域のニーズに合わせて再生


買取からリノベーション工事までの流れ

 同社では、主に不動産仲介会社からの紹介で買取を行っているが、売り主からの直接の問い合わせにも応じている。
 買取は、一回の内見で現況有姿のまま、スピード即決で買取っている。また、資金が必要な時期など、売り主の個別事情にも柔軟に対応。その他、現況有姿で買取るため、物件に瑕疵があった場合でも、売り主は瑕疵担保責任の心配は無い。
 リノベーションには、同社担当者が、マンションの立地、周辺環境から、ニーズ・価格帯・購入者等を想定し、同社がこれまで蓄積してきたデータ等も活用し、どのような間取り・資材・設備なら人気物件となるか企画し、工事を行う。
 専有部分工事は、管理組合への届け出及び承諾が必要だが、手続きは同社が行い、管理規約やその他の決まりを遵守して工事を行うため、売り主の負担が軽減される。


専有部分買取は「管理」が決め手

 では、どのようなマンションが買取の対象になるのか。築年数が浅く、立地の良いところが対象になりそうだが、同社担当者によれば、「築年数や立地はあまり気にしない」そうだ。
 その理由は、「建物やその周辺も含む住環境を重視し、買い手のニーズに合わせてリフォームしている」からだという。
 特に「旧公団等の分譲マンションは、管理がしっかりとしているところが多いほか、住棟間のゆとりある配置や、豊かな植栽等は、駅近の物件では実現できない魅力的な住環境だ」という。
 そのため、例え高経年のマンションであっても、周辺環境や過去の修繕履歴を調査し、管理が適切に行われていることが確認できれば積極的に専有部分の買取を行っている。


人の流動化も産むリノベーション

 同社のリノベーション物件を購入しているのは、周辺の賃貸住宅居住者が多いという。
 管理組合にとっても、リノベーションによってその物件が売れることで、新しい居住者が入り、マンションの資産価値の維持と管理組合運営の活性化につながる。
 この前提が、管理組合による良好な管理であることは言うまでもない。


会社概要
会社名 株式会社タイセイ・ハウジーリバース
設  立 2009年
所在地 東京都渋谷区千駄ヶ谷5―32―10南新宿SKビル5階
資本金 3300万円
代表者 代表取締役赤間敏雄
事業内容 中古マンションの買取、再生、販売、不動産の売買、賃貸、仲介、不動産コンサルティング

(集合住宅管理新聞「アメニティ」2015年11月号掲載)

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