住み替え情報

相続物件急増中/中古物件を即決買い取ることでマンション再生につなげる

 中古マンションの「買取再販」については、以前本紙でも取り上げ、管理の行き届いた高経年マンションも買い取りの対象になることをお伝えした。しかし最近、「買取再販」が、高経年マンションが抱える空き家等の問題解決に繋がるケースが注目されている。


買取再販とは

 「買取再販」は、不動産会社が中古マンションを買取り、リノベーションを施して再販するビジネスモデルである。
 これにより、なかなか買い手のつかない古いマンションでも、若い世帯等への販促に繋がると期待されている。
 同ビジネスを行う株式会社タイセイ・ハウジーリバースは、中古マンションを現代的なライフスタイルに対応する「リバースマンション」に再生し、中古住宅流通の活性化とマンション再生に貢献することを目的に設立された。


買取物件の売却理由

 同社の買い取る中古マンションの売却理由で最も多いのは、(1)売り主の買換えに伴うもの。次に(2)相続発生に伴うもの。
 中古マンション所有者の死亡により相続が発生するが、相続人は既に別の場所に居を構えているため、住み手のいない中古マンションが売りに出される。しかし、なかなか買い手がつかないため、同社に買取りの相談が持ち込まれるケースが増えている。その他、(3)管理費等の滞納に伴うものなど。
 滞納者の中には、滞納を何とかしたくても、手持ちの現金が足りないため、支払いができないという人もいる。そこで、同社に相談が持ち込まれ、売買代金で滞納分を相殺するという事例もある。
 また、区分所有者が高齢者向け施設に転居した結果、空き家となった中古マンションの売却相談もある。


公団・公社の団地物件も対象に

 同社が買取を行う際には、「築年数や立地はあまり気にしない」という。
 公団・公社分譲のマンションは「管理がしっかりしているところが多く、住棟間のゆとりある配置や、豊かな植栽等、駅近の物件では実現できない魅力的な住環境」のため、周辺環境や過去の修繕履歴を調査し、管理が適切に行われていることが確認できれば、公団・公社分譲のマンションでも積極的に買取を行っているという。


スピード即決で買取

 同社の買取りは、不動産仲介会社からの紹介のほかに、売り主からの直接の問い合わせにも応じている。
 その特徴は、一回の内見で現況有姿のままスピード即決で買い取る。特約で瑕疵担保責任を免債するので、物件に瑕疵があっても、売り主は瑕疵担保責任を心配する必要が無い。
 また、引き渡し時期等、個別の諸条件についても柔軟に対応している。


買取物件を人気物件にリノベーション

 リノベーションには、同社担当者がマンションの立地、周辺環境から、ニーズ・価格帯・購入者等を想定。
 同社がこれまで蓄積してきたデータ等も活用し、どのような間取り・資材・設備なら人気物件となるかを企画し、工事を行う。
 専有部分工事には、管理組合への届け出及び承諾を得ることが必要だが、手続きは同社が行い、管理規約やその他の決まりを遵守して工事を行うため、売り主の負担が軽減される。
 同社担当者によれば、リノベーションマンションの購入者は、周辺賃貸住宅居住者が多い。中古マンションがリノベーションされ、流通することで、新しい居住者が加わり、管理組合活動の活性化も期待される。






 築40年の物件を再生


(集合住宅管理新聞「アメニティ」2016年6月号掲載)