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最期まで自分らしく生きるためのフレイル(虚弱)予防

 11月11日、旭化成ホームズ株式会社が主催する「第14回くらしノベーションフォーラム」が開催された。同フォーラムでは、東京大学高齢社会総合研究機構の飯島勝矢教授が「フレイル(虚弱)予防とは?くらしの中での三つの原点」、続いて同社シニアライフ研究所の入澤敦子所長が、「後期高齢者の生活の実態とニーズ」と題した講演を行った。2つの講演の概要を順にお伝えしたい。


1 「フレイル(虚弱)」予防とは?

 「健康寿命」とは「元気に自立して日常生活を送ることのできる期間」で、2013年の「平均寿命」との差は、男性9.0年、女性12.4年。この差を短くすることが最期まで自分らしく生きることに繋がるため、「フレイル(虚弱)」予防が大切という。
 そのためには次の3つに注意して「筋肉量」を減らさないことが重要で、特に(3)の機会が減ることが、「フレイル(虚弱)」の入り口になる。
(1)運動
 人の筋肉量は高齢になるほど減り、最終的には日常生活に支障を来たすまで減るため、運動で筋肉量を維持する必要がある。
(2)栄養
 高齢になり、食事量が減少すると、体を作るタンパク質が不足し、筋肉量が低下するため、栄養バランスのとれた食生活が大切。
(3)社会参加
 定年退職等をきっかけに社会との接点が減ることで、家に閉じこもりがちになる傾向があるため、積極的な社会参加が必要。
 ひとたび「フレイル(虚弱)」になっても、その傾向に気付き、対策を打つのが早いほど回復の見込は高いという。




2 後期高齢者の生活実態とニーズ

 高齢者の約7割が住み慣れた自宅で最期まで暮らしたいと考えている。そこで、どの様なサービスが自宅での生活を支えるのか、平均年齢80歳の高齢9世帯に半年間、
・サービス1.(生活相談員月1回訪問):ちょっとした「お困り事(電気機器の操作等)解決」
・サービス2.(月5時間・自由選択):家事サービス提供
を受けてもらい、評価を受けた。
 また、第三者(相談員、家事サービススタッフ)がサービスに連携することの評価を受けた。
 サービス1.は、些細な事でも自分に寄り添ってくれる相談員がいることに高齢者は安心感を覚え、評価が高かった。
 サービス2.は、自宅を掃除してもらい、家の中がきれいになることで気持ちが前向きになり、外出等の行動を引き出すことにつながった。
 三者連携の評価は、第三者がいることで、親、子がそれぞれに言えない本音を知ることができ、評価は高かったという。


(集合住宅管理新聞「アメニティ」2016年12月号掲載)