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この20年を振り返って 穐山精吾日住協会長と語る−集合住宅のより“快適さ”を求めて−

聞き手 アメニティ編集部 大和一真


大和: 日住協が発足して30年ちょっと。アメニティもお蔭様をもちまして発刊20周年を迎えます。
 ところで、ここ数年というもの、マンションを取巻く状況というのは、大きく変化しようとしている。いわば激動の時期といえます。管理面、建替えを通して見てもこれまでになかった制度がみえ始めました。
 こういった制度の改革という点でも穐山会長にあっては、実際に立法のプロセスに関わっておられるということで伺いたいことは山ほどあるのですが、今日は、ここ20年の歩みに加えて、こういったマンションを取巻く環境の変化を踏まえての今後の協議会の在り方、私共の紙面に寄せる期待等について伺っていきたいと思います。

穐山精吾NPO日住協会長 穐山会長: もう20周年ですか。長いようであっという間ですね。まずは、この20年を振り返って2、3お話したいと思います。
 日住協が行う各種の催し物等について、その時は参加されなかった会員の方にも身近に感じるような姿勢で報道していただいていることや、詳細な案内をタイムリーに扱っていただいていることには常々感謝しています。分譲マンション居住者にとって、「維持管理」「組合運営」といった情報を細かく扱われることは本当に大事なことで、会員組合員の方にとってアメニティの報道が自分達の財産を守っていく上での貴重な道標となっているとずーっと考えてきました。
 そして、とっても大事なことは、管理組合は何をしているところなのかということを居住者に知ってもらうということで大きな役割を担っていると思うのです。アメニティは管理組合と居住者の間のパイプラインであり、当協議会の活動について側面支援していただいていると思っています。

大和: 各マンションの管理組合の役員の方の試行錯誤を見ていますと、資金計画に裏付けられた計画的な修繕プランを立ち上げ全体のコンセンサスを得て行く過程というのは、みんな同じように見えるのだけれど実はマンション毎に特色があって個性的です。そこを取材し報道することで読者の皆さんがどこか参考になさって自分のマンションの維持管理を進めていくことがあれば、本紙としても非常に有意義なことと思います。
 発刊当初は修繕積立金という考え方も希薄でしたし、月額1戸当たり500円ぐらいととても低いものでした。今から思うと信じられないような話です。
 さて、今年の日住協の重大ニュースといいますとNPO(非営利組織)法人として、このほど内閣府から認可を受けました。全国的に7つほどある組合協議会の中でも最も慎重な対応をとられてきたように思います。その辺のところに触れて今後についてお話願えますか。

穐山会長: 当初は社団法人の取得を考えていたのです。NPOとなりますと構成員が個人となりますが、日住協は管理組合が構成員です。その辺のところをどう解決していくかという点と、NPO法人の活動目的で、どの分野が当協議会とマッチしているのかといった点について何回も会議を重ねてきたのです。
 今後は、会員組合の増員、事業採算を考慮した事業面の拡充を考えていく必要があるかと思っています。

大和: マンション管理適正化法、建替え円滑化法、区分所有法の改正とマンションを取巻く状況が大きく動いています。日住協そして本紙にとってどんな展開を望まれていますか。

穐山会長: マンションの管理上の様々なトラブルを踏まえ、適正化法は、これまでに無い制度としてマンション管理士という管理組合のアドバイザー的資格者を設け、また一方で管理会社サイドに管理業務主任者という資格を設けました。マンションの維持管理がより重要視されてきたと見られます。日住協としては、眠ったままの管理組合に目を覚まして頂きたい。管理組合が主体となって維持・管理を進めていって欲しいと思います。
 ここからは紙面への要望につながりますが、御紙を通じて、日住協の主張というものをもっとアピールしていく必要があるのかと思います。さらには役立つ情報を充実しなければということで、提案ですが紙面にサロン的なものを設け、居住者の双方向的な紙面を用意するというのはどうでしょうか。「譲ります」「譲ってください」というようなコーナーがあってもいいかと考えます。

大和: 本日は、忙しいなか本当に有難うございました。紙面への要望と共にいくつかのアイデアをいただいたと思います。紙面という制約の中でじっくり検討させていただきます。
 一昨年来、日住協の会長としてのお仕事と共に全管連会長として国土交通省では管理適正化委員会、建替え円滑化委員会のメンバーをこなされ、昨年からは、こういった団体からは初めてである法制審議会建物区分所有部会の委員として区分所有法の改正に関わってこられました。大変な激務だったと思います。本当にご苦労様でした。