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過酷な環境に耐え続けるアルミサッシ

 今まで何回アルミサッシを開けただろうか。洗濯物を干す、部屋の空気を入れ替える等、かなりの回数になる。
 しかし、アルミサッシの置かれた環境は厳しい。夏の暑さ、冬の寒さに耐え、台風のとき等、激しい雨や風から、家の中を守り続けている。すると、時間の経過とともに、アルミサッシにもいろいろな不具合がでてくる。


劣化したアルミサッシの問題

 国交省の「改修によるマンション再生手法に関するマニュアル」によれば、アルミサッシの金具交換の目安は20〜30年、サッシ自体は30〜45年とされている。交換時期が近付くと、別表1の様な問題が発生する。
 劣化した部品を交換しても機能は回復するが、マンション入居時のメーカーが既に無い等の理由で、部品交換が困難な事がある。そこで、最近は「カバー工法」で、サッシを新しく交換する事例が増えている。



アルミサッシを簡単に交換できるカバー工法

 カバー工法とは、既存の枠の上から新しい枠を取り付ける工法(図1参照)。
 工事の流れは、下の「カバー工法取付工程」にあるように、まず、工事前に、各戸の全窓を実測する。そして、各戸毎の実測データをもとに、アルミサッシの加工場で各戸の窓を組み立て、あとは「工事当日の流れ」1〜5の様に、現場で既存サッシを取り外し、既存の枠の上から新しい枠を取り付け、新しいサッシを取り付けて終了。
 従来、アルミサッシを交換するには、既存の枠を壁から取り外すハツリ作業が必要なため、騒音やほこりが発生し、工事が大規模、かつ施工時間もかかり、居住者も一時的に居宅から退去しなければならないという難点があった。
 しかし、カバー工法は、(1)ハツリ作業が必要ないため、騒音やほこりの発生が少なく、(2)施工時間も短い(一窓40分程度、一住戸全部の窓で約半日)ため、居住者が自宅に居ながら工事できるなど、従来工法の難点を解消し、簡単に工事ができるようになった。
 さらに、サッシの交換と合わせ、サッシに使用するガラスを高性能なLow―Eガラス(断熱性に優れた特殊な金属膜をペアガラス内側にコーティングしたガラス)等にすることで、断熱性をさらに向上させ、光熱費のさらなる削減も可能となった。

【図1】



改修費用はどのくらい

 共用部である窓をまとめてカバー工法で改修した場合、どの程度の費用で改修できるのか気になるところだ。
 それぞれのマンションの現地調査の状況や、戸数、あるいは改修時に取り付けるガラスをペアガラスにするか、あるいはより断熱性能の高い、Low―Eガラスにするかなど、ガラスのグレードにより費用は異なる。そのため、一概にいくらとは言えないが、戸当たり80万円程度からの費用がかかるようだ。


サッシの改修で快適な住環境を

 住み慣れたマンションに長く、快適に住み続けるには、給排水管の改修から、室内のバリアフリー化まで、様々な改修が必要となる。
 しかし、寒暖の差の少ない環境づくりには、窓の改修が不可欠となる。そこで、自宅に居ながら簡単に工事のできるカバー工法によるアルミサッシ改修で、快適な環境の実現を。



(集合住宅管理新聞「アメニティ」 2015年8月号掲載)