住まい方

シックハウスと健康(6)

空気の入れ替え(換気)、その大切さとは

 室内空気質に関する法規制が施行された今なお、シックハウス問題が起きています。


相談事例より

 実際にどのような問題が起きているのかを相談事例を通してお話しします。一番多いのは建物を新築及びリフォームし、入居した後、体調を崩したが建物と関係がありますかという問い合わせです。また、シックハウスや室内空気に関する情報がネットを通じて得やすくなっている現在、新しくした建物で体調を崩された人が独学で知識を得て、シックハウス症候群だと疑い相談される人も多くおられます。これらの相談の中でも建物の割合で比較すると、マンションのリフォーム後に問題が起きている場合が多く見受けられます。




 こうした相談を受けた場合、従来であればシックハウス症候群を引き起こす最も大きな要因の一つであった建材に使用されているホルムアルデヒドが原因になることが多くありましたが、今はその原因は減少傾向にあります。但し、建築基準法改正によりシックハウス対策が施行される以前の建物(2003年7月1日以前)では、ホルムアルデヒドによる問題は今なお起きています。  では、最近の事例で多い原因と考えられる物質はというと、ホルムアルデヒドの代替物質であるアセトアルデヒドやトルエンやキシレンなどの代替物質である揮発性有機化合物(VOC)などが挙げられます。  ここまでは原因物質について触れてきましたが、それだけが室内空気を悪化し、健康に影響を及ぼすというわけではありません。仮に室内空気質を悪化する要因があったとしてもそれらを室内から排出することにより室内の空気環境は改善されます。その排出方法が換気になります。


換気の必要性

 高気密高断熱化が進む以前の住宅では温度差や風圧による自然換気(図1)が主流でしたが、現在は建築基準法にも設置が義務付けられているように機械換気(図2)が主流になっています。  しかし、ここで気を付けるべき点は、新築住宅など建築確認申請を受けた建物では24時間換気が義務付けられていますが、建築確認申請の不必要な簡易なリフォーム(壁紙張替、床板張替など)では通常、換気設備まで手を付けないということです。これは新築住宅などで使用が認められる内装材を用いた場合、その建物に24時間換気が義務付けられているということを考えると、本来であれば簡易リフォームを行った場合でも換気計画を改めて見直す必要があるといえます。しかし、その根本的な対応(換気の必要性及び重要性)を安易に考えた結果、最初に挙げた相談事例が増えている結果になっています。







・一般社団法人日本環境保健機構
   http://jeho.or.jp/
 TEL:03−6869−8270 FAX:03−6869−8272
・NPO法人シックハウス診断士協会
   http://www.sicklife.jp/index.shtml
 TEL:03−3524−7127 FAX:03−5847−8236
 環境に由来する健康問題であるアレルギー、シッ クハウス症候群、化学物質過敏症のご相談を受け付けております。


(集合住宅管理新聞「アメニティ」 2014年9月号掲載)