その他管理業務全般

マンションにも設置広がる「AED」

 

千代田区では分譲マンションに無料貸与

AED

駅や公共施設等、AEDの設置が目につくようになってきた。AEDは2004年7月から一般の人も使用できる。駅に設置してあるAEDの前をいつも何気なく通り過ぎているが、いざというときこのAEDが使えるだろうか。
今年3月の東京マラソンで競技中のタレントの松村邦洋さんが心肺停止で倒れた際にAEDが使われた。退院後、テレビに復帰した松村さんが元気な姿で「AEDがなかったら、今僕はここにはいなかったかも…」と語っていた。
東京消防庁の調査によると、心臓病で心肺停止となった人を、現場に居合わせた一般市民がAEDで応急手当てしたケースが2007年に287件あり、05年の6.2倍となっていることが分かった。1カ月後の生存率は42.5%で不使用の場合の4.4倍という。救急車が到着するまでの間、いかに早く救命処置を行うかが生死を分けることになる。
高齢化社会となり、今後もAEDは普及すると思われる。しかし、AED設置だけでは宝の持ち腐れになってしまう。数種類あるAEDの操作手順は、全て機械が音声メッセージを出してガイドするので簡単というが、経験がなければ、いざというとき実践することはむずかしい。各消防署等ではAEDを用いた救命講習会等を実施しているので、参加して予備知識を持っておきたい。
マンションでも既に設置をしているところやまた検討をしている管理組合もでてきた。AEDをレンタルしている会社もあるが、千代田区では区民の8割がマンション居住者であることから、昨年7月から区内の分譲マンションに無料で設置している。23区では初の取り組みだという。対象となるマンションの要件は、管理規約が整備されている団体、町会に加入し町会の推薦があること、半数以上が住宅使用、居住者以外にも使用できる場所に設置、居住者のうち3名以上が普通救命講習を受講するなどで、要件を満たしたマンションには3年間設置、延長する場合は再申請する。
講習会を定期的に開くなど反復練習が必要だが、設置により管理組合の活動が活発になり新たなコミュニティが生れたというマンションもある。設置を考えてもいいのではないだろうか。

●AED(自動体外式除細動器)
心停止した人の心臓に電気ショックを与え、心拍を回復させる医療機器。機械はバッテリーや電極パッドなど交換時期を確認する必要がある。



(2009年5月号掲載)