今年4月、機械式駐車場で死亡事故が起きたため、国土交通省は機械式駐車場使用の際の注意喚起を5月2日に行った。
 事故は、大阪府茨木市のマンションで起きたもので、運転者が機械式立体駐車場のパレットを地下から上昇させていたところ、このパレットに乗り移ろうとした運転者の子ども(3歳)が転倒し、パレットと梁の間に挟まれて死亡した。駐車装置の操作ボタンを器具で固定し、押され続けた状態のため、対応が間に合わなかったようだ。


相次ぐ機械式駐車場での事故

  機械式立体駐車場で、一般利用者が死亡・負傷した事故は、平成19年から今年4月末日まで26件(うち、子どもの事故7件)。このうち死亡事故が4件(子どもの事故2件)となっている。
 事故は、駐車場内に利用者がいる状態で次の人が操作したため、先の利用者がパレットと機械に挟まれて大怪我を負うなど、駐車場の中に人がいることを確認しないために起きた事故や、利用者の子どもが装置内にいることに気付かず操作を行ったため、頭部を挟まれ死亡するなど、子どもの思いもよらぬ行動により起きた事故が見られる。
 国交省は、機械式駐車場利用にあたって、以下の4点を挙げ、利用者の注意を促している。
○機械式駐車場で自動車を入出庫する際は、運転者以外は駐車場内に入らない。
○車内に人が残っている場合もあるため、駐車装置を操作する際は、中に人がいないことを十分確認した上で操作する。
○駐車装置の操作中は装置から離れず、また、子どもが駐車場内に近づかないように注意。
○駐車装置の操作ボタンを器具などで固定し押し続けた状態にすることは絶対に行わない


利用者には安全使用の徹底を

 機械式駐車場は種類や駐車台数にもよるが、保守・点検費用、電力費などの維持管理費が自動車1台あたり年間10万円程度かかる。さらに一般的に安全装置は5年、昇降装置は10年、駐車装置は20〜25年程度で修繕・取替えが必要となり、駐車装置の取り替えの場合、1台あたり100〜150万円、駐車装置を撤去し、自走式駐車場に替えた場合、1台あたり180〜230万円必要とされている。
 そのため、管理費の他に修繕積立金が別途必要になるなど費用が掛かり、管理組合の悩みの種になっているのも事実だが、マンション生活の利便性を支えている施設でもある。
 よって一概に問題施設というのは乱暴な話だが、それが人を傷つける施設であってはならない。しかも、事故の多くが人の操作ミスが原因ならば、注意を払って使用することが重要だ。



(集合住宅管理新聞「アメニティ」2012年6月号掲載)