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マンションすまい・る債とマンション共用部分リフォーム融資

マンションすまい・る債

 独立行政法人住宅金融支援機構は、マンション管理組合が修繕積立金を積み立てるために購入する「マンションすまい・る債」の募集を今年度も開始した。
 同債券は、毎年2月、定期的に利息が支払われる10年満期の債権(満期時には額面の金額が払い戻される)。
 4月25日から既に応募が開始され、今年度は9月21日まで受付られる。

募集口数

 平成28年度は1口50万円、15万口を募集。複数口の申し込みも可能で、同一口数を10年間継続して購入できる。口数上限は、マンションで1年間に集められる修繕積立金と前年度決算の修繕積立金残高の合計の範囲内。
 なお、発行された債券は同機構が無料で預かるため、盗難や火事による消失、あるいは紛失リスクも無い。


預け入れ金利

 平成28年度に募集する平成29年2月発行債券は、満期時年平均利回り0.080%(税引き後0.0678%)。
 今年1月から日銀が導入したマイナス金利政策により、5月現在、10年物国債もマイナス金利となったほか、銀行の大口定期預金の金利も平均0.01%程度。このマイナス金利下でも金利が比較的高いので注目されている。  なお、債権を購入できる管理組合の主な要件は別表1の通り。

債権の安全性は

 一般の国債同様、「マンションすまい・る債」は、ペイオフの対象外で、政府保証も付いていない。しかし万が一機構が破綻しても、機構財産からの優先弁済権があることから、安全性は高いとされている。

中途換金のしやすさ

 次に「マンションすまい・る債」は債券購入時から1年以上経っていれば、1口単位(50万円+経過利息)で中途換金が可能。
 中途換金の場合、機構が買い取るので換金時の元本割れも無く、手数料もかからないため、不測の事態で費用が必要になっても安心して中途換金できる。
 一般の国債も中途換金可能だが、換金時の国債価格が購入時の価格よりも低ければ元本割れする。

マンション共用部分リフォーム融資

 積立金だけで改修工事を行えればいいが、それでも費用が不足するときに利用できるのが、同機構の「マンション共用部分リフォーム融資」。

融資限度額

 工事費の80%か、一戸当たり150万円(耐震改修工事を伴う場合は500万円)のいずれか低い額が融資限度額となる。

借入れ金利と返済

 全期間固定金利で、平成28年5月の金利は、耐震改修工事を伴わない場合は0.72%(マンションすまい・る債購入管理組合0.52%)、同工事を伴う場合は0.52%(マンションすまい・る債購入管理組合0.32%)。 金利は毎月見直される。
 返済額は毎月の修繕積立金の80%以内で、返済は1〜10年間。
 融資を受けるには「マンションすまい・る債」の購入時と同様いくつかの要件がある(別表1参照)。
 なお、「すまい・る債」を購入しなくても融資は受けられる。
 申込みは1年中可能で、マンション所在地を営業エリアとする機構の各支店に申し込む。

担保・保証人

 通常融資を受けるには、担保と保証人が必要だが、公益財団法人マンション管理センターに登録し(すまい・る債購入管理組合は自動的に登録)、保証料を支払うことで無担保・無保証人で融資が受けられる。
 なお「すまい・る債」を購入している管理組合または同センターの運営する「マンションみらいネット」登録管理組合は、同センターに支払う保証料が、通常より20%安くなる。





(集合住宅管理新聞「アメニティ」2016年6月号掲載)