くじ引き民主主義 2024-5

『くじ引き民主主義』という本を読んだ★政治学者が書いた本だが、管理組合役員選挙との対比で興味深い★くじ引きで役員を選ぶ管理組合は少ないが、順番制で選ぶところは多い★順番制もくじ引きも自らは望まぬ素人が役職につき専門的分野にもかかわる判断を下し組織の運営を担う点では似ている★管理組合運営の参考になるというわけだ★この本は現在の選挙による代表制民主主義には欠陥がありくじ引き民主主義はその欠陥を補うという★やや疑問もあるし確立した考えでもないが今後の論議が注目される★ところで管理組合こそ民主主義の典型になりうるのではないか★全員参加する総会が最高決定機関だから、本当に制度の理念にあった運営ができ、構成員の納得を得ることができれば、それこそが民主主義の目指したものではないだろうか。

(集合住宅管理新聞「アメニティ」500号 2024-5)