監視社会の危険(455号/8月号)
新型コロナ禍の真最中だというのにコロナ以後の論議が盛んである★管理組合について考えたい★一つは組合員間のコミュニケーションがどう変わり、コミュニティがこれまで通り維持できるかの心配である★ソーシャルディスタンスの維持、三密の防止など、この間に社会を覆った習慣が人と人の関係を遠ざける要因とならないようにしたいものだ★もう一つは監視社会の危険だ★「自粛警察」「コロナ警察」なる言葉がある★「マスクをなぜしない」「子どもは外で遊ぶな」など突然見知らぬ人から暴言を浴びせられた人も多いという★善意かもしれないが怖くもある。市民同士が相互監視する社会では息がつまる★ただ介護の現場などでは見守りの高度化が進んでおり、巡回は減少でき「監視」以上である★「監視」と「見守り」は紙一重、難しい課題だ。
集合住宅管理新聞「アメニティ」455号(2020年8月)掲載