スルガ銀行・シェアハウス事件(459号/12月号)
スルガ銀行・シェアハウス事件★自己資金ゼロでオーナーになれるとの美名に騙され一人一億円を超える債務を負った事件だ★それがこのほど完全解決し弁護団長であった河合弘之弁護士が記録を書いた★職場に送られてきた商事法務雑誌で見たのだが素晴らしい成果だ★完全解決とは被害者が家を手放す代わりに銀行が債務を一切帳消しにするもので類例のない解決である★通常ならこの種の事件は被害者にも落ち度があるとされ債務の一部が残るのでそれを防ぐには自己破産しか方法はない★しかし弁護士はこの事件には「主犯」の会社だけでなく銀行員が通帳の偽造など深くかかわっていたことに着目、銀行を相手に訴訟を進めたことが功を奏した★銀行は第三者で融資をしただけと逃げたが悪事加担の事実を突きつけてこの成果を得たわけだ。
集合住宅管理新聞「アメニティ」459号(2020年12月)掲載