知るを知るとなし、知らざるを知らざるとなす、これ知るなり★『論語』の孔子の言葉だ★相談の対応ではこの言葉を噛みしめることが多くある★分かっているつもりで話を始めるが正確かどうか確信がゆらいでくることが時にある★実はここまでは知っている、ここからはよく知らないと明確に分けられない知識が多いのだ★メールやFAXの相談なら本を調べたり誰かに聞いたりできるからまだよい★電話や面談の場合はそうはいかない★知らないと自覚しておれば「調べます」で済む場合もあるが、知らないのを知っているつもりになると全く収拾のつかない事態に追い込まれる★それを考えると孔子は２５００年も昔の時代によくこんな名言を残したものだと思う★改めて表面的にしか知らない知識を本当に知っている知識にするよう努めたい。
(集合住宅管理新聞「アメニティ」第４９４号　2023年11月５日）